特定調停とは？メリット＆デメリットを解説

特定調停をするメリットはあるの？

一般的に考えると、債務整理をする上で弁護士の力が必要だというイメージがあります。
そう考えると、個人で行う特定調停ではどのようなメリットがあるのか？と疑問に思う方も多いでしょう。
そこで、まずはメリットをご紹介したいと思います。

費用を抑えることが可能

第一に大きなメリットと言えば、やはり費用を抑えられることです。
自分の力で申立ての手続きをしますので、弁護士に依頼する必要がありません。

債務整理をするときに弁護士に依頼をすると、「着手金」「成功報酬」などの費用を支払うことになります。
しかし、個人で行う特定調停であれば弁護士費用が0円になるので、費用を抑えることができます。

ちなみに、個人で手続きをするときは債務整理「1社あたり500円（手数料）と予納郵券（切手）」の費用だけで済みます。
また、債務整理の数が少なければ少ないほど、費用も少なくて済みます。

借金の使い道を問われることがない

借金の使い道が、例えばギャンブルだった場合には、誰にも知られたくないと思う人も多いでしょう。
特定調停であれば、借金の使い道に関して原則では問われることがありません。

債務整理をしても自宅や車が手元に残る

自宅や車を手放したくないという場合には、それらのローンを債務整理の対象から外してしまうことが可能です。
ただし、調停にて「返済する」と決定した債務はすべて返済をする必要があります。

債権者と直接やり取りをしなくていい

債権者との話し合いというのは、気持ちが高ぶって口論になるケースもあります。
しかし、特定調停であれば「調停委員の案」に従いながら進めていくので、債権者と債務者が交渉をする必要はありません。

特定調停のデメリットは？

メリットがあれば、デメリットもあるものです。では、具体的なデメリットをみていきましょう。

手間や時間が必要になる

債権者としても，なるべく自らに有利な回収スキームの構築を目指してきますので，調停期日への出頭は，数回必要になることが多いです。

また、裁判所は平日に出頭することになっていますので、土日しか休みがない場合には、敢えて平日に休む必要があります。
そのほかに、申立書など書類も自分で作成することになりますので、手間がかかります。

スムーズに督促を止められない

債務整理を弁護士に依頼する場合は、債権者からの督促をすぐに止めることができます。

しかし、個人で行う場合には、特定調停の申立てが完了となるまで、督促を止めることができません。
書類作成などに時間がかかると、それだけ手続きも延びていきますので、その間は債権者から取立てが続いてしまうことになります。

思っていたように進まない

返済額が予想よりも、ぜんぜん減らないという可能性もあります。
自分が思っていたように進まないケースもあるので、注意が必要です。

まとめ|特定調停は個人の負担が大きい

特定調停は弁護士費用を抑えられるメリットはありますが、すべて自分で行う必要があり、負担も大きい手続きです。
メリットとデメリットを踏まえて、どうするのが自分にとってベストなのか、考えてみましょう。

手間や時間がかかるのは無理だという場合や、専門知識がなくて不安だという場合には、弁護士への依頼を検討してください。