債務整理で車のローンが組めなくなる？今ローンを組んでいる場合は？

債務整理すると車のローンは組めなくなる？

借金の返済ができない状態の時の解決策として、債務整理という手段があります。

借金をしている人にとっては借金の負担を軽減できるメリットがありますが、お金を貸している側にとっては大きなダメージです。そのため、債務整理した人は個人信用情報機関に、その情報が記録されます。

個人信用情報機関の情報は、各種ローンなどの審査や契約時に信用できる人か判断するために重要なデータベースです。

債務整理手続をすると，事故情報として個人信用情報機関へ5年または10年間記録されるため、一定期間はローンが組めません。もちろん、車のローンも組めなくなります。

ローン支払い中の車は債務整理後にどうなる？

車のローンを債務整理の対象にした場合は、愛車を手放さなくてはいけません。 なぜなら、車の所有権は完済するまではローン会社に留保されていることが多いため，債務整理をした場合，ローン会社が所有権者として車を引き揚げるからです。

ローン返済途中で債務整理を行うと、車を手放すことになる可能性もあります。 そのことも覚えておきましょう。

債務整理をしてもローン返済中の車を所有し続けるには？

債務整理時に車のローンが残っていると、愛車を手放すことになる可能性が高いです。 ただし、現在車のローンが残っている状態でも、借金返済のために手放さずに済む方法があります。

以下の3つのいずれかの方法を実行することで、愛車を残した状態で債務整理できる場合がありますので、弁護士などに相談して手続きを進めましょう。

借金を減額するために債務整理するのに、車のローンを一括返済するのは難しいことでしょう。どうしても車を手放したくない場合は、親族に肩代わりしてもらうなどして、ローンを一括返済しましょう。

車のローンを一括返済できない場合は、債権者であるローン会社へ相談するのも方法のひとつです。例えば「ローンの残りを支払うので車を回収しないでください」と直接交渉ができます。交渉が必ず成立するとは限りませんが、どうしても愛車を手放したくないのであれば債権者へ相談を。
また、裁判所に車のローンの担保権を取り消す申請をすることも検討してみましょう。

どの方法を選択するにしても，破産や個人再生の手続をする場合は，車のローンだけ返済することは「不公平な弁済」として認められないことがありますので，実行する場合は慎重な検討が必要になります。

債務整理は保証人にも迷惑がかかるもの

債務整理をすると車のローンが組めなくなったり、残債があると引き上げられたりと、これからの生活が不便になることは間違いありません。

債務整理は債務者本人にとって大きなダメージですが、保証人にもダメージがあります。保証人を立ててローンを組み、その後支払いが滞ると、支払いは保証人へ要求されます。

「保証人に迷惑をかけないように」と、債権者が誰にも相談せず債務整理をすると、保証人が莫大な借金の肩代わりをすることになります。保証人が請求額の支払いに応じられなければ、保証人も自己破産をしなくてはいけません。

債務整理は保証人にも同じ道をたどらせてしまう可能性があるのです。 勝手な行動をすると、保証人の負担が大きくなってしまうので気をつけましょう。

債務整理をする場合は、事前に保証人へ相談をする必要があります。 そうすれば、保証人が支払う金額が分割にできるなど、対策を講じることができます。

まとめ｜債務整理はその後のこともしっかり考えることが大切

車が必要不可欠な生活を送っている場合、債務整理で愛車を手放すことになると、とても不便な生活が続きます。

最低でも5年間は新しくローンを組むことができないなど、さまざまなデメリットもあるので、安易に債務整理を選択するのは危険です。

債務整理は借金返済の悩みを解決してくれる手段ですが、債務整理後の支障などもしっかり考えましょう。 また、債務整理によって保証人に大きな負担がかかる可能性があります。

「借金をゼロにできる＝自己破産」という選択がベストとも限りません。まずは信頼できる弁護士事務所に相談をして、どの方法が適しているのかアドバイスを受けることをおすすめします。