債務整理はデメリットが多い？気を付けたいポイントは？

債務整理をするとクレジットカードが作れなくなる？

債務整理は「任意整理」「民事再生（個人再生）」「自己破産」「特定調停」の4つの手続きの総称です。 どの方法で借金苦から逃れられても、一定の期間クレジットカードが作れなくなります。

それは、貸したお金を返済できない人は、今後お金を貸しても返済が遅れたり債務整理や自己破産や民事再生（個人再生）等で，約定とおりの借金返済をしない可能性があるからです。金融機関や貸金業者は「返済能力がある人」を対象に貸付をしているため、債務整理した人は一時的にクレジットカードが作れなくなるのです。

ちなみに，債務整理後、クレジットカードが作れない期間は約5年間と言われています。

債務整理後は住宅ローンが組めない

債務整理後は、クレジットカード同様に住宅ローンも組めません。
理由はクレジットカードと同じで「返済能力の信用性が低い」と判断されるからです。

昔と違い、現在の住宅ローンは低金利で利用できることから、子育て世代などにマイホーム計画する人が増えています。 住宅ローンを利用するには必ず審査があるため、過去，約５年間に債務整理をした人は大きなデメリットになります。

将来，住宅ローンを組みたいと考えている方は，気を付けましょう。

債務整理をした人の配偶者も社会的信用を失う可能性があるか？

債務整理をした場合，社会的信用を失うのは，本人だけであり，配偶者が社会的信用を失うことはありません。 デメリットは本人だけに影響しますので，配偶者が専業主婦・主夫でクレジットカードを申し込んだ場合、審査に通過します。

クレジットカードなどの新規申し込みだけではなく、現在保有しているカードの更新も同じです。

債務整理をするとマイホームや車を手放さなくてはいけない？

債務整理の「任意整理」「民事再生（個人再生）」「自己破産」「特定調停」の手続のうち，マイホームや車を手放さなくてはいけない手続がありますので，マイホームや車を手放したくない方は，どの手続をとるのか慎重に吟味する必要があります。

まず，「任意整理」と「特定調停」の手続きをおこなった場合、自動車ローンを整理の対象から外すことで，車は手放さずに済みます。

また、住宅ローンを支払っている持ち家も、「民事再生（個人再生）」の手続によって，マイホームを手放さずに住み続けることが可能です。

他方，「自己破産」をした場合は、ローンの残金に関係なく，マイホームを失います。

債務整理をした人はブラックリストに登録される？

債務整理をすると情報が信用情報機関に登録されます。 俗に言う「ブラックリストに載る」ということで、一度名前が載ってしまうと金融機関からお金を借りることは難しいでしょう。

信用情報機関は、さまざまな金融機関から登録された情報を管理し、クレジットカードの発行やお金を貸す際に、申込者の情報提供をしています。

例えば、A社から借りた借金が返せず債務整理をして、1年後B社からお金を借りようと申し込みをしても、B社の審査で信用情報機関へ照会されます。

そのため、1年前の債務整理の情報もB社にしっかり把握されてしまうのです。 それぞれの金融機関は債務整理の情報を把握できるので、カードローンなどの申込時に嘘をついても、すぐにばれてしまうので無意味です。

会社や親戚にもばれてしまう？

任意整理や特定調停は官報に掲載されず、必要書類も少ない状態で手続きできるため、周囲に知られることは，ほぼありません。

他方，破産と民事再生（個人再生）の場合は，国が発行する官報に記載されます。 もっとも，官報をチェックする人は通常はいないため，家族や親戚に手続をしたことを知られる可能性は，ほぼ無い，といってよいでしょう。

同様に，会社に知られることもありませんので，会社を退職せざるを得ない状況になるケースもないと言えます。