【Q＆A】再生計画の返済が残り半分で返済が難しくなったら、どうしたらいい？

Q20、再生計画の返済が残り半分というところで返済が難しくなったら、どうしたらいいでしょうか。

A20、「ハードシップ免責を受ける」「新たに計画を申し立てる」など、変更の検討をしてください。

原則として、再生計画にかかる債務の弁済期間は「3年」、長くなると「5年」かかります。そのため、弁済期間中に予想外の事故や災害にあったり、病気をしたり、失業をしたりすることもあると思います。

再生手続きを行ったときには、まさかこんなことになるとは思わなかったという出来事が起き、再生計画を続けることが難しくなってしまうこともあるのです。

このように返済が難しくなった場合、債務者は「再生計画の変更」「ハードシップ免責」を申し立てることができます。

再生計画の変更

「やむを得ない事由」があり、再生計画を続けることが難しくなってしまった債務者が、「自分に有利な再生計画」つまり「現実的に返済できる計画」に変更をしてもらうことができます。

ただ、すでに決定している債務の減額をすることはできません。それでも、債務の弁済期間を延長してもらうという内容であれば、再生計画を変更が認められる可能性があります。

今回のケースの場合、すでに決定している債務の金額を減らすという対処はできないのですが、弁済期間の延長（最長で2年）を認めてもらえる場合があります。

ハードシップ免責

ハードシップ免責は要件がとても厳しく、認められるのが難しいものです。
ハードシップ免責は，債務者の責任ではない事情が原因で、再生計画を遂行するのが非常に困難となった場合に、裁判所の決定でその後の責任を免れることができる，というものです。ハードシップ免責を認めてもらうために必要な要件は4つあります。

今回のケースでは、再生計画の返済は半分のみということなので「借金の返済が4分の3以上終わっている」という要件を満たしていません。ですから、現時点ではハードシップ免責の利用はできません。

その他の手段としては、個人民事再生手続き（小規模個人再生を含む）を申し立てるという方法があります。現在の再生計画を変更してもカバーしきれないくらい収支状況が悪い場合でも、要件を満たせば新しく申し立てることが可能なので、検討しましょう。
どう動いていいのか分からない場合には、弁護士に相談をしてください。