官報で自己破産が知られてしまう！？検索方法・掲載期間は？

官報の閲覧可能期間はどれくらい？

官報は新聞と同じ紙媒体によるメディアです。
残念ながら、掲載されると永久的に記録として残ります。
図書館に保存される官報は、発行されてから2、3日後に届きます。 それ以降はいつでも館内で閲覧することが可能です。

図書館にもよりますが、明治時代の官報が保存されているケースもあるくらいです。
そのため、図書館に行けば過去の官報をいくらでも調べることができます。

インターネット版の官報は、発行から直近の30日分は無料閲覧ができます。
それを過ぎると有料で閲覧可能となりますが、データが消えることはありません。

官報に閲覧期間の制限は存在しません。
自己破産した事実は記録として残されます。

官報に掲載されると自己破産が発覚する？

破産情報が官報に記載されることは避けられません。
しかし、わざわざ官報を閲覧する人は少ないのが現状です。
「今までで一度も見たことがない」という方も多いのではないでしょうか。

一般市民が官報に触れる機会はまずなく、もしあるとしても法律の施行などを確認する程度です。
このため、破産情報が知人や職場に知られる可能性は低いと考えられます。

ただし、金融関係者（信用情報機関・金融機関・貸金業者・役所の税担当者・警備会社など）は、定期的に官報を確認していることが多いので、知られてしまう可能性はゼロではありません。
仕事などで知人の自己破産の情報を知ったとしても、周囲に公言したり、インターネットで公開したりすることは許される行為ではありません。
刑法の名誉毀損罪・個人情報保護法違反に該当する可能性もあるため、むやみに広められることはないでしょう。

官報の自己破産情報を検索することができる？

官報はインターネット版になっていますが、PDFデータ化されています。
そのため、検索エンジンを利用しても、ストレートに情報を見つけられる可能性は低いでしょう。

ただし、官報のインターネット版は、有料会員になるとキーワード検索が可能です。
「あの人に自己破産の履歴があるか調べてみよう」と、悪意を持って調べる人がいると見つかってしまうでしょう。

自身の周囲に、「自己破産しているかを疑い、執拗に調べようとしている人」がいる場合は注意が必要ですが、そうでなければ簡単に情報を検索されることはないと考えられます。

自己破産の特性から見えるデメリットとメリットについて

自己破産にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
また、メリットと比較するとどうなのでしょうか。考えてみましょう。

自己破産のデメリットは限定的

破産のデメリットを挙げれば、信用情報機関に個人情報が登録される点です。
5年から10年は記録されます。 そうなればクレジットカードやローンが組めなくなります。

また、生活に直結する仕事にも影響します。
弁護士や社会保険労務士などに就いている人は、資格が停止(欠格事由)することもあります。
ほかにも警備員などの職業の場合、一時的にその仕事を続けることが不能になります。

しかし、会社員なら普通に続けることはできます。
総じて言えば、社会生活の支障は限定的です。

官報掲載よりも自己破産するメリットが勝る理由とは？

自己破産する最大のメリットは債務の免除。
借金地獄から解放される意義はとても大きなものです。

一方、氏名などが官報に掲載されることは、破産する上で免れることはできません。
ただ、それが周囲に知られるリスクは低いのが現状ですし、むやみに公言・公開する人は罰せられる可能性があります。
弁護士、司法書士に相談しながら、自己破産の手続きを進めていただきたいものです。