【Q＆A】買取屋が約束した金額で買い取ってくれない。どう対処したらいい？

Q13、カード払いで購入した商品を買取屋が約束していた金額で買い取ってくれません。どう対処したらいいでしょうか。

A13、購入した商品に対しては支払義務があるので、免れることはできません。

例えばですが、金融業者に対して借金の申し込みをしても、他にもいくつかの金融業者から借り入れをしている場合、「多重債務者」という理由で借り入れを拒否してくることがあります。このような状況に陥ったときに現れるのが、買取屋です。

買取屋は、借り入れをしたい人のクレジットカードで「ブランド品」などを購入させて、その品物を購入時の95%で買い取るという提案をしてくるのです。クレジットカードで購入させるものとしては、「新幹線のチケット」「商品券」「パソコン」「ブランド品」などがあります。

これらの商品をクレジットカードで購入させて、買取屋が購入時よりも安い金額で、現金で買い取るのです。このように手に入れた品を、買取屋は転売をして稼いでいます。

買取屋の中には次のような悪事をはたらく買取屋も存在しますので、注意が必要です。 最初は「95%で買い取る」と言って、実際にその金額で買い取りをして債務者を信頼させます。しかし、債務者がまた同じ方法で現金を欲しがったときには、少しずつ購入する品物の金額を上げ、買い取るときの金額は下げていくのです。

消費者の中には「クレジットカードのショッピング枠を現金化することが可能」ということを知っている人もいます。このような知識を持つ人を相手にしている業者というのは、価値のない品物を高額で買い取ることを標榜していることもあります。

買取屋を利用することで、債務者は一時的に現金が増えて安心するかもしれません。しかし、実際には受け取った現金よりも高額な金額の請求がクレジットカード会社からやってくるのです。つまり、買取屋で取引を続けていると徐々に負債が大きくなっていくということです。

実は、買取屋に騙されてしまった場合には「クレジットカードで購入した商品と、購入額と受け取った金額の差額を買取屋に支払ってほしい」と求めることも不可能ではありません。

ただ、注意しなければならない点があります。
例えば、クレジットカードで商品を購入して買取屋に現金化してもらった場合に、クレジットの支払い方法が「分割払い」になっていたとしましょう。このとき、分割が終わる前に買取屋などに転売をしていた場合には、転売目的で商品券を購入したということになり「取り込み詐欺」に値します。取り込み詐欺は刑法上で詐欺罪になります。

実際には買取屋が取り込み詐欺を行っているのですが、債務者は現金を受け取ることが目的で、支払い能力がないのに商品券を購入したので、クレジットカード会社との間で債務者が「詐欺罪」に問われてしまう可能性があります。

債務者がクレジットカード会社の請求に応じない場合には、詐欺を行っているとみなされてしまい、債務者は「賠償責任」を負うことになります。そして、もし「自己破産」の申立てを行ったとしても、「取り込み詐欺」を行ったという理由で、債務が免責されない可能性もあります。

ですから、まずはクレジットカード会社に対する支払い義務をしっかりと果たしておく必要があります。買取屋に差額分を請求したいということであれば、弁護士や警察などに「被害報告・相談」を行いましょう。