自動車税を滞納するとどうなる？リスクや対処法を詳しく解説！

自動車税を滞納したときの3つのリスク

以下に、自動車税を滞納したままにしておくことで起こるリスクを3つ紹介します。

1.延滞金が発生する

自動車税を納付期限までに納めないと、滞納金が発生します。
自動車税の納付期限は、一般的に5月末までですが、地域によって異なるため、納付書が届いたら納期を確認して早めに納付することを心掛けましょう。

自動車税の金額は所有している車両の排気量によって異なりますが、延滞金は納期限の翌日から1か月を経過するまでが特例基準割合プラス2.6%、1か月を超える場合は特例基準割合プラス8.9%で計算されます。

2.車検が通らなくなる

自動車税を滞納すると、車検を通せなくなるリスクが発生します。
車検を通すためには、自動車税を納付したことを証明する「自動車税納税証明書」が必要です。

3.財産を差し押さえられる

自動車税を滞納したままにしていると、最終的に財産が差し押さえられてしまいます。
差し押さえには法的拘束力があり、給与や銀行口座や車やその他の財産も差し押さえの対象になることがあります。

自動車税滞納から財産が差し押さえられるまでの流れ

自動車税を滞納し続けていると最終的に財産を差し押さえられてしまいますが、いきり車などをもっていかれるわけではありません。
差し押さえが実行されるまでには、いくつかの過程あります。

自動車税の納付期限を過ぎても支払いが済んでいない場合は、自治体から20日以内に最初の督促状が届きます。
それでも納付がなされないと、一般的には9月中旬頃に督促状が送られてきます。

督促状を放置していると、次に催告書が届きます。
その中には延滞金の額と、「自動車税を〇月〇日までに納税しなさい」「納めない場合は財産を差し押さえます」「期日までに支払いが確認されない場合、法的手段を取らせていただきます」などの具体的な内容が記載されています。

催告書は毎月のように送られてきますが、そのまま無視していると最終的に「差し押さえ予告通知書」が届きます。
これは最終通告であり、重要な書類だと分かるように封筒の色が黄色や赤色になっています。

差し押さえ通知も無視して期日までに自動車税や追徴金を支払わないと、給与や銀行口座が差し押さえられます。
そして現金がない場合は、車や家や財産が差し押さえの対象になってしまいます。
この際に差し押さえ命令に抵抗する行為が認められると、刑法96条の規定により「3年以下の懲役または250万円以下の罰金」に処せれることになります。

自動車税を滞納した場合の対処法

自動車税を滞納したままにしておくと、財産が差し押さえられ、法律で処罰されてしまいます。
最悪の事態を招く恐れがあるので、そうなる前に対策を講じることをおすすめします。

どうしても支払いができないという場合は、自治体の窓口にその事実を伝えて相談してください。
窓口に相談することによって、何か別の支払い方法を提示してくれる場合もあります。
一括で納付することが難しいなら、分割で支払うことを提案してみましょう。
必ず提案を受け入れてもらえるわけではありませんが、窓口では相談に応じてくれるので安心してください。

また、障害を抱えている家族の移動手段に自動車を用いている場合は、自動車税の減免制度を利用できます。
心当たりのある方は、相談窓口や自治体のホームページなどで確認してみましょう。

どうしても自動車税を納付できない場合は「自動車を売却してそのお金で支払いを済ませる」もしくは「債務整理に踏み切る」という方法もあります。

債務整理は生活苦で、他にも借金がある場合の最終手段で、主に任意整理と個人再生の2つが選択されています。
しかし借金を完全に0にするためには、自己破産という選択肢もあります。

自動車税の滞納を防ぐための3つの対策

どうしても自動車税の滞納を防ぎたいなら、以下の3つの対策を検討してみましょう。

1. クレジットカードで納付を行う

毎回うっかり自動車税の支払いを忘れてしまうという方は、クレジットカードでの納付に切り替えることをおすすめします。
最近では、自動車税の納付をクレジットカードで対応できる自治体が増えています。

2. エコカーへ買い替える

自動車税の額が負担だという方は、エコカーへ買い替えすることもおすすめの対策の一つです。
環境性能に優れたエコカーには減税制度があり、自動車税や自動車重量税が軽減されます。

3.自動車を売却する

自動車をそれほど必要としない方は、思い切って自動車を手放すという手段もあります。
たまに自動車を使うという方には、レンタカーやカーシェアリングがおすすめです。

まとめ

自動車税の滞納をそのままにしていると、財産の差し押さえに発展する可能性があります。
経済的な理由で納税が難しい場合は、役所などで相談をしましょう。
税金が払えないほどの借金を抱えてしまった場合は、債務整理も視野に、弁護士に相談をしてください。