ゲーム課金とは?気を付けたいトラブルについて解説
スマートフォンが普及するようになってから、「ゲーム課金」という言葉をよく耳にするようになりましたね。
近年、スマホでアプリをダウンロードしてプレイできるソーシャルゲーム(略してソシャゲ)が人気を集めていますが、保護者の知らない間に子どもがお金を使ってしまい多額の請求がくるなど、ゲーム課金でのトラブルが相次いで起こり社会問題となっています。
この記事では、ゲーム課金とは何か、課金してしまう心理や気を付けるべきトラブルなどを解説していきます。
ソーシャルゲームで課金する「ゲーム課金」とはどんなもの?
ご自身がソーシャルゲームをプレイしない場合、そもそもゲーム課金することの意味がよく分からないですよね。
そこでまず、ゲーム課金の仕組みや課金の種類などを知っておきましょう。
ゲーム課金はユーザーがお金を支払うこと
課金という言葉は、本来であればサービスを提供する側が料金を徴収することを意味します。
すなわち、ゲームを利用するユーザー側が料金を課するという使い方は正確には誤用といえるでしょう。
しかしながら、一般的に言われるゲーム課金は、ユーザー側がゲーム運営会社に料金を支払うことを指しています。
ゲーム自体は無料で遊ぶことのできるものがほとんどで、課金をしなくてもクリアすることは可能となっています(基本プレイ無料)。
一定額のお金を支払うことにより、ゲーム内で出現するアイテムなどを入手したりゲームを優位に進めたりすることが可能になるのです。
ゲーム課金はゲーム会社が儲けるための手法
従来のゲーム、例えばプレイステーションやPSP、ニンテンドーSwichなどの家庭用ゲーム機では専用ソフトを購入して遊ぶ「売り切り型」と呼ばれるゲームになります。
一度ソフトを購入すれば課金する必要はなく、ゲームプレイに支障が生じることもないのが売り切り型ゲームの特徴です。
一時期はスマホゲームも売り切り型が主流でしたが、現在は新作ではほとんどそのタイプを見かけません。
言ってしまえば、ゲーム会社が利益を上げる手法として、売り切り型ではなくゲーム課金のシステムを取っているのです。
スマホでアプリをダウンロードする際に、「App内課金が有ります」と表示されるものがあります。
これは、アプリのダウンロードは無料でありながら、アプリの中でお金を支払うことで無料ユーザーとの差異が付くことを意味しています。
≪ユーザーがApp内課金を行うことのメリットの例≫
・無料ユーザーに設けられたプレイ回数制限を超えて遊ぶことができる
・レアアイテムを入手することができる
・限定のゲームシナリオを読み進めることができる
・ゲームのキャラクター(アバター)に豪華な衣装を着せることができる
ゲーム課金をしてしまう心理とは?
従来、ゲームというと男性がユーザーの多くを占めるというイメージがありましたが、現在のソーシャルゲームは様々なジャンルがあり、男女ともにゲームへの依存性が高い傾向にあると言われています。
日常でのいやなことを忘れるストレス発散として、スマホゲームにのめり込む人も多いです。
ゲーム課金をする人(課金ユーザー)は、しない人(無課金ユーザー)に比べ、他のユーザーとのコミュニケーションを求める意識も強いと考えられていますが、あくまでもゲームを有利に進めるための手法と捉えており、ゲームに没頭することで現実逃避したいという心理が働いているケースも見られます。
また、ゲームを止めてしまうと、これまで費やした時間や労力が無駄になってしまうという心理から、お金をつぎ込んでしまう方も後を絶ちません。
しかし、その「もったいない」と思わせることこそがゲーム会社の狙いなのです。
ゲーム課金はクレジットカードでできる!3つの決済方法を解説
ゲーム課金の支払い方法は、家庭用ゲーム機のソフトを購入する場合と異なります。
どのようなアプリを利用するにせよ、スマホの端末がiPhoneの場合はApple社に、Androidの場合はGoogle社に、決済システムを通じて料金が支払われます。
どちらの端末を使っていても、決済方法は以下の3つから選択することになります。
1.クレジットカード決済
普段インターネットショッピングを利用している方には馴染みが深い決済方法でしょう。
カード決済を行った場合、ゲーム課金もほかの買い物と同じようにカード会社を通して支払われることになります。
多額の決済に対応できる分、子どもの高額課金に繋がる恐れもあります。
2.プリペイドカードでの決済
プリペイド=前払い方式の決済方法で、事前に一定額のカードを購入しているため、過剰なゲーム課金を抑止することが可能です。
コンビニなどで売られているiTuneカードやGoogle Playカードなどが支払いに使えます。
保護者にとってはもっとも安全な決済方法と言えますが、プリペイドカードの設定額によっては端数が出てしまう可能性があります。
1,500円~50,000円までの範囲で自由に金額を選べるバリアブルカードであれば、端数が出るリスクが少なくなります。
3.キャリア決済
スマホの通話料金や通信料金などと合算され、電話会社を通して料金が支払われる方法です。
会社ごとに毎月の利用額の上限があるため、使い過ぎを抑止できます。
しかし、多額のゲーム課金により支払いが滞ると、スマホの利用停止に繋がる恐れもあります。
ゲーム課金で後悔しないために気を付けたいトラブルと対策法
近年はゲーム課金により多くの方がトラブルに巻き込まれています。
気軽に始めたつもりのアプリゲームに多額の課金をしてしまい、クレジットカードや携帯電話料金を滞納してしまう事例も少なくありません。
そうなる前に、ゲーム課金の怖さを知っておくべきでしょう。
ここでは、ゲーム課金で起こりやすいトラブルや対策法についてご説明します。
ガチャシステムによる廃課金に注意
多額のゲーム課金をしてしまうことを廃課金といいますが、これはアプリゲームに多いガチャシステムが主な原因です。
小型自販機にコインを入れ、カプセルに入った玩具がランダムに出てくるものをガチャガチャといいますが、ガチャシステムはこれに由来しています。
スマホゲームの課金におけるガチャは、ゲーム内のガチャガチャを回すたびに300~500円程度支払うというものです。
多くのユーザーが欲しがるようなレアアイテムの輩出率は最大1%ほどですが、ゲーム会社はユーザーに課金させることを目的に、ガチャを回す回数に応じてレアアイテムが入手できる確定枠というものを設けます。
その結果、何万円も費やしてしまう廃課金ユーザーが生まれるのです。
子どもの課金は保護者がしっかり監視する
ゲーム依存が課金の要因となっている場合、繰り返し滞納するあるいは借金をする例もあり後に後悔することになる危険性があります。
大人がアプリゲームをする場合は、自分自身でいくらまでと決めて課金することが大切ですが、子どもがアプリゲームをする場合は、保護者がしっかりと監視する必要があるでしょう。
クレジットカード決済やキャリア決済などでは廃課金が起きやすいため、クレジットカードの番号やパスワード、暗証番号などを教えないようにしましょう。
また、普段から家族間でコミュニケーションを取り、ゲームに依存する要因を排除することも忘れないでください。
まとめ
ゲーム課金のトラブルが深刻になると、自己破産をしなければならなくなるケースも珍しくありません。
子どもがアプリゲームに夢中になっている場合は、保護者が介入し、高額な課金をしないように気を付けるようにしましょう。
万が一、カードや携帯電話料金の支払いを滞納してしまい、支払能力がないと感じたときは、なるべく早く弁護士に相談することをおすすめします。
借金問題担当弁護士
村上 和也
プロフィール
同志社大学卒。平成20年より事務所開設し、守口市・門真市を中心に大阪で借金問題に関する相談多数。自己破産(法人・個人)・民事再生・任意整理・通常清算・過払い金返還請求・消滅時効の援用など。
弁護士からのメッセージ
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