【Q＆A】ヤミ金融業者からお金を借りました。この先どうしたらいい?

Q14、ヤミ金融業者からお金を借りてしまいました。この先どうしたらいいのでしょうか。

A14、すぐに弁護士・認定司法書士に相談をしましょう。債務整理をする必要があります。

ヤミ金融業者（通称ヤミ金）は、どうにかしてお金を貸したいという考えを持っていますので、様々な手口を使って借金をしてくれる人を探します。かなり手口が巧妙になってきているので、旨い話に乗ってしまうと、大変なことになります。

では、具体的にどのような手口で借金を促しているのか、ご紹介します。

・090金融
名前を見れば一目瞭然ですが、携帯電話だけを使って借金のやり取りをすることができる手口です。

・システム金融
FAXやダイレクトメールなどを使って借金の勧誘を行い、手形・小切手などを担保にして融資をする手口です。

・携帯電話買取詐欺
こちらは通称「白ロム詐欺」とも呼ばれているのですが、融資をする前提に携帯電話を送らせるという手口です。

・押し貸し
口座に業者が勝手にお金を振込み、法外ともいえる利息をつけて返済を請求してくる手口です。

このような手口を使っているのですが、実際にお金を借りてしまった人はこれらがヤミ金だということを知らずに利用したというケースもあります。

ヤミ金とは、法律で決められている制限利率を無視して、違反した超高金利で貸付を行っている「無登録」の金融業者のことを指します。一般的に金融業者が「出資法」に違反をしてしまうと、懲役や罰金を科せられる可能性があります。

例えば、年利109.5％を超えて貸付をすると「5年以下の懲役または1000万円以下の罰金」となります。
ヤミ金業者は法律違反という「犯罪行為」をしており、警察に摘発や逮捕されることを恐れています。ですから、ヤミ金業者が「脅迫や脅迫まがい」などを行った場合には、警察に「被害届」を出すことも可能です。

ただ、被害届を出しても即座にヤミ金業者が「違法取り立て」をやめるというわけではありません。先ほど紹介した「090金融」であれば、携帯電話で連絡を取っていますので、ヤミ金業者の事務所がどこにあるのか明らかにしていません。

そして、複数の偽名を使っていることもありますし、被害者から携帯電話を買い取ってそれを業務に使っていることもあるので、業者の「実態」を掴むことが難しいのです。こういった背景から、被害届を出したとしても「検挙」ができないという状態に陥ってしまいます。

ヤミ金業者が明らかに違法行為をしているのは、警察も被害者も誰もが周知のことです。しかし、被害届を出しても取り立てがなくならないケースもありますので、1人で考えて行動するのは危険です。

まずは、弁護士または認定司法書士などの専門家に現状を相談しましょう。弁護士と認定司法書士は、犯罪に使われている口座を凍結するようにと、銀行などに要請することができます。

ヤミ金業者は、被害者から預金口座を買い取って使いまわして営業をしています。ですから、弁護士などが口座を凍結すると営業ができなくなるので、介入してほしくないと思っています。そのため、弁護士などが介入すればほとんどのヤミ金業者は取り立てをやめます。

ちなみに、ヤミ金業者に振込みをした明細書は必ず保管しておきましょう。明細書などを見て、弁護士や司法書士が口座の把握をする必要があります。また、口座が凍結されてもそこにお金が残っている場合には、被害者に返還される可能性もあります。

一方で、弁護士が介入しても被害者の家族や仕事場などにも連絡をして、脅迫などを行うヤミ金業者がいます。こういった場合には、弁護士などの指示に従って警察に被害届を出すことになります。

できれば、ヤミ金業者が電話をかけてきたときに、通話内容を録音しておくと役に立ちます。被害状況を伝えて、ヤミ金業者の使っている携帯電話を利用停止にするように要請をします。それでもまだ脅迫などが続く場合には、「告訴状」を警察に提出することも考えなければなりません。