顧問契約とは
多様化・複雑化した現代社会においては、望んでいなくても、さまざまな法律問題や法的なトラブルに遭遇することがあります。
顧問契約とは、弁護士が顧問先(企業・団体・個人)の実情を十分に理解した上で、このような法律問題について継続的に顧問先の相談に応じ、適切なアドバイスやサポートを図る制度です。かかりつけの主治医のような存在といえます。
例えば企業や個人事業主の活動にあたっては、以下のようなトラブル等が考えられます。
<債権回収>
・商品を納入したのに、代金を支払ってもらえない。
・内容証明を送りたい。
・分割払いの約束を公正証書化したい。
<契約書>
・契約書に問題がないかチェックして欲しい。
・いざという時に損をしないように契約したい。
<労働問題>
・問題のある従業員を解雇したい。
・残業代の支払いを求める審判、訴訟を起こされた。
・組合と、どうやって交渉したら良いのかわからない。
<事業承継>
・後継者へのスムーズな引継をしたい。
・後継者に事業用資産を集中させたい。
<コンプライアンス>
・会社の事業活動が法律に違反していないか調査したい。
顧問契約を締結していれば、このようなトラブル等につき、顧問先の実情を知っている弁護士が、優先的に法律相談等に対応し、迅速な問題解決をサポートいたします。
顧問契約のメリット
1.いつでも相談できる
初めて会う弁護士と法律相談をする場合、
1)弁護士事務所の事務員に相談内容を連絡
2)相談の可否を確認
3)費用を確認
4)日程調整
の後に、やっと相談という流れになります。
また相談の際も自社の業務内容の紹介に多くの時間を割かれてしまいます。
日々多くの問題が発生する中、相談にこのような手間がかかるのでは、気軽に相談することができず、相談時期を逸してしまい、問題を発生させてしまうことがあります。
顧問契約を締結することで、このような手続きを踏まずに、いきなり顧問弁護士に電話して、法律相談をすることができます。
また、法律問題かそうでないか、弁護士に相談すべきかそうでないかの判断に迷うことがありますが、顧問弁護士であれば、このような場合でも気軽にご相談いただけます。
2.迅速な対応が期待できる
企業が弁護士に依頼する業務として多いのが契約書の作成やチェックです。顧問契約が無い場合には、契約書送付、見積もり、費用交渉、実施といったプロセスを辿ることになります。
一方、顧問契約を結んでいれば、費用の取り決めが行われている場合には、例えば契約書の原稿をメールで弁護士に送るだけでチェックを依頼することができます。
また、法的紛争においては内容証明郵便を送付することがよくあります。しかし社内事情を十分に弁護士が理解できていない場合、内容証明郵便の発送には時間がかかってしまうことがあります。そのため必ずしも時機に応じた対応ができるわけではありません。
一方、顧問契約があり信頼関係が確立している場合には、すぐに発送を依頼することも可能となります。
3.業務内容や社内事情の理解が得られる
顧問弁護士に対し継続的に相談を持ちかけていれば、自社の業務内容や社内事情を、自然と弁護士に理解してもらうことができます。
いざというときになってから弁護士を見つけたのでは、最初から自社の業務内容を説明することになり、時間もかかり、また必ずしも十分な理解を得られるとは限りません。
4.より良い契約交渉や紛争解決が期待できる
気軽に相談できるため、契約交渉を有利に運んだり、紛争を未然に予防したりすることができます。 例えば、紛争になりがちなポイントを事前に顧問弁護士から指摘をうけた上で、契約交渉を行うことができます。
また、実際に紛争が発生した際、当事者としてはなかなか冷静な判断ができないものですが、顧問弁護士は紛争を第三者的な観点から紛争を冷静に観察し、依頼者に紛争解決の方向性をアドバイスします。
紛争の解決そのものを弁護士に依頼しない場合であっても、合理的な紛争の解決を図ることが可能になります。
5.法務コストが削減できる
優秀な法務担当者を採用し、法務部の機能を維持するのは企業にとってコスト負担が大きいものです。また中小企業にとって法務のためだけに人を雇うのは困難です。
顧問弁護士は、社内の一括した法律相談窓口となりますので、中小企業の法務部として機能します。弁護士との顧問契約は、法務部員一人を雇用することに比べれば、極めて低コストです。
また、当事務所の顧問契約は、企業自体の相談のみならず、企業と利益が相反しない限り、社員様からの個人的な相談についても顧問契約の範囲内に含めております。ですから、社員様への福利厚生としての意味合いもあります。また、社員様が個人的な悩みで業務に集中できないという事態も解消できます。
また紛争の発生時、特にクレーマー対応などでは、多大な時間と労力が割かれてしまいます。特に代表者が本来行うべき営業活動が行えなくなってしまうと、これによる損失ははかり知れません。
「弁護士は費用が高い」とよく言われますが、総合的なコストを考慮すると、多くの場合、価値のある選択肢となります。
顧問契約の内容と顧問料
基本プランは下記のとおりです。
ニーズに合わせたオプションなどもご用意しております。初めは低額なプランで契約して,その後ニーズに合わせて変更することも可能です。つきましては,個別に相談に応じさせていただきますのでお気軽にお問い合わせください。
<企業・団体様向け>
プラン | 法人A | 法人B | 法人C | 法人D |
---|---|---|---|---|
活動時間/月 | 2時間 | 3時間 | 5時間 | 10時間 |
顧問表示 | ○ | ○ | ○ | ○ |
優先相談 | ○ | ○ | ○ | ○ |
電話相談 | ○ | ○ | ○ | ○ |
従業員相談 | × | ○ | ○ | ○ |
弁護士訪問 | × | × | ○(3ヶ月毎) | ○(1ヶ月毎) |
簡易内容証明郵便 | 有料(割引あり) | 無料(月1通まで) | 無料(月2通まで) | 無料(月3通まで) |
簡易契約書チェック | 有料(割引あり) | 無料(月1通まで) | 無料(月2通まで) | 無料(月3通まで) |
着手金・報酬金割引 | 10% | 20% | 30% | 40% |
月額費用(税別) | 2万円 | 3万円 | 5万円 | 10万円 |
<個人様向け>
プラン | 個人A | 個人B | 個人C |
---|---|---|---|
活動時間/月 | 1時間 | 2時間 | 3時間 |
顧問表示 | ○ | ○ | ○ |
他士業紹介 | ○ | ○ | ○ |
優先相談 | ○ | ○ | ○ |
電話相談 | ○ | ○ | ○ |
家族相談 | × | ○ | ○ |
着手金・報酬金割引 | 5% | 10% | 20% |
月額費用(税別) | 1万円 | 2万円 | 3万円 |
・顧問表示
事務所が顧問弁護士となっていることを、パンフレットやホームページなどに掲示することで、外部に表示いただくことが可能です。「顧問弁護士がついている」ことをアピールできると、取引先や顧客の信頼が増したり、違法要求等を牽制したりすることができます。
・他士業紹介
当事務所が提携する税理士・社労士・司法書士・土地家屋調査士など、他の専門家をご紹介することが可能です。当事務所を通じ、多くの他士業の方と繋がりを持つことができます。
・優先相談
顧問契約を締結していない方と比較して、優先的に弁護士との相談が可能になります。貴重なお時間を無駄にすることなく、本業に専念できます。
・電話相談
顧問契約を締結されていない方の場合、お電話でのご相談は承っておりません。顧問契約を締結することで、法律問題について電話にて担当弁護士がご相談を承ります。来初時間、待ち時間を節約し、本業に専念することができます。
・従業員相談
顧問先企業の従業員の皆様の法律相談に応じるものです。 顧問契約の設定時間内であれば、相談料は無料となります。(なお、労働問題など、顧問先企業との利害対立が生じるケースは除きます。)
・家族相談
顧問先の家族の皆様の法律相談に応じるものです。顧問契約の設定時間内であれば、相談料は無料となります。
・弁護士訪問
顧問担当の弁護士が訪問し、法律問題についてヒアリング・相談を実施いたします。実情を把握した上での法的アドバイスが可能です。
・簡易内容証明郵便作成
売掛金請求等、簡易な金銭請求等について内容証明郵便を作成します。
・簡易契約書チェック
定型的で分量が多量でない日本語の契約書のチェックを行います。
・着手金・報酬金割引
当事務所の報酬基準から着手金・報酬金が割引されます。