【Q＆A】保証人になるときの注意点はありますか？

Q11、保証人になってほしいとお願いされたのですが、契約を結ぶときに注意すべき点はありますか？

A11、保証人になるときは保証の種類や内容をしっかり確認して、契約内容は必ずすべて読みましょう。

保証人になる場合は、まず契約書をしっかりとチェックして，どのような保証債務が記されているのかを理解しなければなりません。また、保証人には「単なる保証人」と「連帯保証人」の2種類があるので、どちらなのかを確認します。

つまり、契約書を見たときに「連帯保証人」と書かれていれば、一般的な保証人よりも責任が重いということになります。それでも保証人になっていいと考えているのであれば、保証契約を締結してもいいのですが、ためらうようであれば契約はしない方がいいでしょう。

続いて保証の種類を確認しておきましょう。保証の種類も2つあるので、こちらも契約書を見てしっかりと確認をしてください。保証は「通常の保証」と「根保証」という2種類があります。

◆通常の保証
こちらは債務金額、返済期限などが最初から決まっている「1回限りの債務」に対する保証です。

◆根保証
こちらは、特定の債務者との間でずっと発生し続ける「複数回の債務」を保証するものです。根保証は「極度額（最高額）」の範囲内であれば、何回も借り入れができますが、その度に保証人のサインを貰う必要はありません。

ですから、最初は借りた金額が少額だったのであまり深く考えずに保証人になってしまい、いつの間にか債務がどんどん増えていて、思ってもいなかった金額を請求されるということがあります。

保証契約書を見て「極度額」が記載されているのであれば、根保証になります。それから、極度額が記載されていない場合でも、「身元保証」「賃貸借契約」「代理店契約」「フランチャイズ契約」などの保証は、根保証になります。

旧民法では，事業資金の借り入れに対して個人が根保証をする場合以外では，極度額が決まっていなくても，無効になることはありませんでした。ただ、２０２０年４月から改正民法が施行されましたので、個人が保証する根保証は極度額を決めなければならないというルールになります。

ですから、個人の根保証であれば極度額が記載されていますので、極度額を見て支払いが可能かどうかを考えてから，保証契約を結ぶようにしましょう。

保証契約を結ぶときに確認すべきことのまとめ

・一般の保証人なのか連帯保証人なのかを確認する（連帯保証人の方が責任は重たい）

・通常の保証なのか根保証なのかを確認する（根保証の方が予想外の請求を受ける可能性がある）

・契約書を見て不審なところがないか確認をする（不審点があれば署名はしないこと）