はじめに – 意外と知らない「法定相続人」の範囲
守口門真総合法律事務所の村上です。 前回のコラムでは、相続手続きの「期限(デッドライン)」についてお話ししました。
期限を把握したら、次に行うべきは「誰が相続人になり、何が遺産に含まれるのか」を正確に知ることです。
「家族のことだから分かっている」と思っていても、法律のルールに照らし合わせると、思わぬ人が相続人になったり、逆に相続人だと思っていた人が対象外だったりすることがあります。
今回は、セミナーでも盛り上がった「相続人・相続分のクイズ」を交えながら、分割協議を始めるための基本ルールを解説します。
相続の手続きを進める「3つのステップ」
遺産を分ける話し合い(遺産分割協議)をスムーズに進めるためには、次の順番で情報を整理する必要があります:
- 相続人の確定:誰が遺産を受け取る権利を持っているか
- 相続分の確定:法律上、それぞれがどれくらいの割合(法定相続分)を持っているか
- 遺産の確定:預貯金、不動産、株など、どのような財産があるのか
この「誰が・いくら・何を」が曖昧なまま話し合いを始めてしまうと、後から「実は他にも相続人がいた」「隠れた借金が出てきた」といったトラブルになり、せっかくの合意が白紙になってしまいます 。
【クイズで解説】あなたは正解できますか?法定相続のルール
セミナーでは、具体例を使って「誰がどれだけ相続するか」を考えていただきました。特に間違いやすいケースを2つご紹介します。
ケース①:子供がおらず、親が存命の場合
- 状況:夫が亡くなり、妻と、夫の両親が健在。子供はいない。
- 答え:妻が 3分の2、両親が あわせて3分の1 です 。
ポイント: 「『子供がいないから全部妻のもの』と思われがちですが、親が存命の場合は親も相続人になります。ここから義理の両親との話し合い(遺産分割協議)が必要になるのです」
ケース②:子供も親もおらず、兄弟姉妹がいる場合
- 状況:夫が亡くなり、妻がいる。子供はおらず、両親も既に他界。夫には弟と妹がいる。
- 答え:妻が 4分の3、兄弟が あわせて4分の1 です 。
ポイント: 「この場合、残された奥様は、夫の兄弟姉妹(義理の兄弟姉妹)と遺産分割の話し合いをしなければなりません。これが非常に大きな心理的負担になるケースが多いのです」
「隠れた遺産」をどうやって見つけるか
相続人を特定すると同時に、亡くなった方の財産をすべて洗い出す必要があります。
- 預貯金の調査:銀行に対して「取引明細(履歴)」を請求できます 。これは相続人一人からでも可能です 。
- 遡れる期間は10年:銀行の記録は10年間保存されており、それ以前のものは消えてしまう可能性があります 。
- 不動産の調査:特定の市区町村にある不動産を一覧で確認できる「名寄帳(なよせちょう)」という便利な書類があります 。
ポイント: 「亡くなる直前に多額の引き出しがあるなど、使い道がわからないお金(使途不明金)で揉めることが非常に多いです。不信感を抱く前に、まずは客観的な資料(履歴)を揃えることが冷静な話し合いへの第一歩です」
話し合いがまとまらない時は「調停」へ
親族間での話し合いが平行線になってしまった場合、家庭裁判所の「遺産分割調停」を利用することになります 。
最近の大きな変化として、オンラインや電話会議での手続きが可能になりました 。 例えば、「自分は大阪に住んでいるが、相手方が鹿児島に住んでいる」という場合でも、わざわざ遠方の鹿児島家庭裁判所まで何度も足を運ぶ必要がなくなり、心理的・経済的なハードルが下がっています 。
弁護士からのメッセージ
「誰が相続人か」「何が遺産か」を確定させる作業は、戸籍謄本を何通も集めたり、金融機関とやり取りしたりと、非常に手間がかかります。
しかし、ここを疎かにすると、後々の「争族(争う相続)」の火種になります。
まずは、「親族関係図」と「財産目録」を作ってみることから始めてください。 何がわからないかが明確になれば、解決策も見えてきます。
ご不安な方は、初回相談は無料ですので、守口門真総合法律事務所までお問い合わせください。
次回は、実際に起きてしまった「相続で揉めたリアルな事例」をもとに、どうすれば防げたのかを詳しくお話しします。
弁護士 村上和也のプロフィール
所属:大阪弁護士会
重点取扱分野:遺言(自筆証書遺言・公正証書遺言・危急時遺言)・相続(遺産分割協議
・遺産分割調停)・成年後見・死後事務委任契約
講演歴:
1 守口市地域包括支援センター家族介護教室での講義(相続・遺言・遺留分・金銭管理
・成年後見)
2 守口文化センターでの講義(「はじめての遺言と相続」)
3 守口市内の会社様での講義(「経営者として知っておきたい相続の知識」)
4 終活セミナーでの講義(テーマ「今日から始める相続対策」)
5 かどま大学(門真大学)における講義(「相続全般・遺産分割協議」「遺言書の作成
・遺言書の種類」「生前対策・成年後見制度」
弁護士からのメッセージ
・早い段階で御相談いただくほうが良い解決につながることが多いです。
・特に相続の分野は、元気なうちに早めに対策しておくことが大事です。
・遺言書は、一度作成しても、あとからいつでも作成し直せます。
・ささいなことでも結構ですので,お一人で悩まれるよりも、お早めにお問い合わせくだ
さい。
遺言・相続・遺産分割協議でお悩みの場合,まずは守口門真総合法律事務所までお問い合
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