所長弁護士村上和也が、平成27年9月25日、守口市の北部公民館で、くすのき広域連合家族介護支援事業において、「今のうちから、家族で準備できる事、すべき事成年後見について、日常用語で具体例をまじえながら勉強しましょう~」というタイトルで、セミナー講師を務めさせていただきました。
内容は、
1 相続(法定相続人と法定相続分、遺産分割協議)
2 遺言(遺言の種類、遺言の必要性が特に高いケース)
3 遺留分
4 預金口座の凍結、対策、取引履歴の開示請求
5 相続開始後の流れ(相続の放棄または承認等、準確定申告、相続税申告
6 金銭管理と成年後見 です。
講演内容の一部を御紹介させていただきます。
法定相続人と法定相続分
配偶者はどんな場合でも相続人となる
配偶者以外は、子・親・兄弟姉妹の順位で相続人となる
優先する親族がいる場合は、劣後する親族には相続権がない
相続割合(遺言がない場合)
配偶者と子の場合は、1/2と1/2
配偶者と親の場合は、2/3と1/3
配偶者と兄弟姉妹の場合は、3/4と1/4
遺産分割協議
法定相続人間で協議する
法定相続分と異なる定めも可能(被相続人に対する貢献度)
遺産分割協議書を作成(実印+印鑑証明書)
もっとも、協議がまとならない可能性もある →調停へ
そこで、生前に遺言をしておくことが有用
遺言の種類
ア 自筆証書遺言
遺言書・内容・日付・遺言者(署名捺印)
→短文4行でOK(ただし、自筆であることが必要)
検認が必要
イ 公正証書遺言
原則として公証役場で、証人2名立てて(日当8000円で頼める)
例外として、公証人が、3~5万で、自宅や病院に出張してくれる
検認が不要なのでお薦め
ウ 秘密証書遺言
エ 危急時遺言
自筆書けない、公正証書遺言を作成する余裕がない程切迫している場合証人3人のうち1人に口授して作成する
4 遺留分
民法で定められている一定の相続人が、最低限相続できる財産
(遺言でもってしても奪うことができない権利)
兄弟姉妹以外の法定相続人に認められている。
5 相続開始後の流れ
(1)相続の放棄または承認等:相続の発生を知ったときから3か月以内。延長可能。
(2)所得税の申告、納税:4か月以内。1月1日~死亡日までの所得を申告。準確定申告といいます。
(3)相続税の申告、納税:10か月以内。
基礎控除は3000万+600万☓法定相続人の数(改正)