<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<rss version="2.0">
<channel>
<title>弁護士の相続コラム</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/</link>
<description></description>
<pubDate>Thu, 07 Sep 2023 10:52:31 +0900</pubDate>
<generator>SOY CMS 3.13.3</generator>
<docs>http://blogs.law.harvard.edu/tech/rss</docs>
<language>ja</language>
<item>
<title>子どもに喜ばれる生前贈与のやり方や節税のための注意点とは？</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/seizenzouyo-howto.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/164</guid>
<pubDate>Thu, 12 Oct 2023 11:37:23 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[


相続税を節税するために生前贈与を考えていますが、生前贈与で損をしないか、いざ相続という時にトラブルにならないか心配です。どんなやり方なら子ども（兄弟姉妹）に喜ばれるでしょうか。
子どもに生前贈与する時は、兄弟姉妹で平等に渡すことが大切です。贈与の内容が不平等だとトラブルに発展する可能性があり、高額な生前贈与を受けた子どもが「遺留分侵害額請求」を受けてしまう恐れがあります。また、2023年（令和5年）の税制改正により、生前贈与加算が7年に延長されたため、生前贈与が必ずしも節税になると限らない点にも注意が必要です。




生前贈与の種類と節税効果について
生前贈与は必ずしも節税になるとは限らない
子どもに喜ばれる生前贈与のやり方とは？
まとめ






生前贈与の種類と節税効果について
亡くなった時にその人の財産を引き継ぐ相続に対し、生前に財産を分け与えるのが生前贈与です。親の視点でみれば、存命中にお金を渡すことで子どもの喜ぶ顔が見られる、特定の子どもに多く資産を分けられるなどのメリットがあります。
生前贈与は種類によって非課税枠があるため、相続させるよりも節税効果が期待できます。そのため、実際に相続税を節税する目的で行われることがありますが、非課税枠を超えて贈与すると「贈与税」が発生してしまうため注意が必要です。
〇生前贈与の種類と非課税枠




一括贈与（相続時精算課税制度）2,500万円
住宅取得等資金贈与1,200万円（省エネ等住宅以外は700万円）


直系尊属から教育資金の一括贈与1,500万円
直系尊属から結婚、子育て資金の一括贈与1,000万円


夫婦間で居住用の不動産を贈与2,000万円（居住用不動産を取得するための贈与も含む）
暦年贈与年間110万円




このように、非課税枠を上手く利用すれば相続よりもお得に財産を相続させられます。




生前贈与は必ずしも節税になるとは限らない
非課税枠があるからといって、生前贈与で子どもに多額のお金を渡してしまうと、相続時に損をする可能性があるため注意しなければなりません。なぜなら、生前贈与を行った時期によっては相続税が増税されてしまうからです。
これは、生前贈与加算とよばれる制度で、相続開始前（被相続人が亡くなる前）の3年以内に相続人が贈与を受けていた場合、贈与された財産を相続財産に持ち直して計算するというものです。例えば、贈与から1年後に被相続人が亡くなった場合、生前贈与がなかったものとみなされるため、非課税枠の範囲内であっても相続税の課税対象になってしまうわけです。
2023年（令和5年）の税制改正により、生前贈与加算の期間が3年から7年に延長されました。7年ルールが適用されるのは、2024年1月1日以降の贈与となります。被相続人が高齢であるほど生前贈与での相続税対策が不利になるといっても過言ではありません。特に、暦年贈与を利用して節税を考えていた方は、相続のやり方について再検討する必要が出てくるでしょう。




子どもに喜ばれる生前贈与のやり方とは？
では、生前贈与で損をせず、子どもに喜んでもらうにはどのようなやり方で生前贈与をすればよいのでしょうか。いくつかのケースで考えてみましょう。
生前贈与は平等に行う
生前贈与は、子どもが必要としているタイミングにまとまったお金を渡せるため、特定の子どもに偏って贈与してしまいがちです。しかし、親から子ども（兄弟姉妹）に贈与する場合、平等でなければ後にトラブルの原因となります。
「次男は結婚して実家を出るから住宅取得等資金贈与で1,000万円をあげる、長男はまだ実家にいるから暦年贈与で100万円くらいに抑えておく」というような不平等な贈与の仕方だと、長男の視点からみると差別されているように感じてしまいます。
よかれと思って贈与したのに、遺産分割協議の際にトラブルになったら本末転倒です。一部の贈与（結婚資金や生活の資本金、養子縁組のための贈与）は特別受益に該当するため、最悪の場合、長男が次男に対して遺留分侵害額請求を行うこともあり得ます。これを防ぐためにも、子どもへの贈与は平等に行うことが大切です。
相続人ではない孫に贈与する
生前贈与加算は相続人に対して加算されるものですので、相続人でない人は対象外です。ですから、相続人ではない孫や子どもの配偶者への贈与であれば、贈与から7年以内に死亡しても相続税は課税されません。子どもが愛情を持っている相手への贈与であれば、子ども自身への贈与でなくとも喜ばれるに違いありません。
ただし、孫や子どもの配偶者が相続財産を受け取る場合は生前贈与加算の対象になるため注意が必要です。遺言書で財産の一部（または全部）を相続する、あるいは生命保険金を受け取る場合は相続税がかかります。
そのため、相続税対策の視点からすると、①孫や子どもの配偶者に贈与し、相続はさせない②子どもに贈与をし、相続させない旨の遺言をするといういずれかの方法が有効となります。
不動産の贈与は土地の値上がり前に行う
不動産の生前贈与は場合によっては相続税対策になります。もっとも効果的なのは、将来的に土地の値上がりが予想される場合です。相続税は不動産や土地の資産価値によって計算されますが、一括贈与（相続時精算課税制度）で不動産を贈与するケースでは、相続時の時価ではなく贈与時点での時価が採用されます。不動産を早めに生前贈与しておけば、相続時に土地が値上がりしていても、高い相続税を支払う必要がないわけです。
逆にいうと、将来的に土地の値下がりが想定される場合は、不動産の生前贈与で損をする可能性があります。相続時には資産価値が低くても、贈与時に資産価値が高ければ、高い相続税を支払わなければなりません。




まとめ
生前贈与を相続税の節税のために検討されている方は多いですが、法改正などもあり必ずしも得をするわけではありません。生前贈与を平等に行うことや相続税の負担を減らす方法で贈与すれば、子どもは大いに喜んでくれるでしょう。
ただし、非課税枠にこだわりすぎて後で後悔するケースもあるため注意が必要です。教育資金などで一括贈与を行うと、贈与した時に子どもから感謝されるでしょうが、相続についてまるで知らない孫からは感謝されない…といったことになりかねません。それならば、少ない金額でも孫に会うたびにお金を渡して、その都度感謝された方がよいとも考えられます。
大切なことは、生前贈与を節税のためだけと考えず、お金を使う有効に使ってもらうことです。贈与の際は「技術を身につけるため」「得意な分野を学ぶため」など、具体的な使い道を提案してみるのも一つの手です。生前贈与で失敗しないためにも、一度弁護士に相談されることをおすすめします。

]]></description>
</item>
<item>
<title>特定の子どもを相続人から除外（相続排除）することは可能？</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/souzokunin-jyogai.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/64</guid>
<pubDate>Mon, 14 Nov 2016 16:28:10 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[

子どもが数人いる方で、特定の子どもと折り合いが悪かったり、トラブルがあったりしたことで「この子だけを相続人から除外したい」と希望することがあるかもしれません。その場合は、どのように準備をすればよいのでしょうか。今回は相続の廃除について考えてみましょう。


相続人の廃除とは
廃除が認められる要件
生前廃除とは
遺言での廃除で気を付けたいこと






相続人の廃除とは

遺言書を作成する際、親不孝や親族間不和などの理由で「この相続人にだけは絶対に財産を相続させたくない」と考えている方もいらっしゃるでしょう。その相続人が自分の兄弟姉妹（またはその子）なら遺留分がないので、他の相続人に財産を譲渡することは可能です。そして、そのための遺言書を作成しておけば問題ありません。
しかし、配偶者や直系尊属・子（または代襲者や再代襲者）に相続させたくない場合は状況が異なります。配偶者や子ども（その他の直系尊属）には遺留分があるため、そのような趣旨の遺言書を作成しても、遺留分減殺請求される（財産が相続される）可能性があります。
そこで、遺留分減殺請求を回避するために、遺留分を持つ推定相続人から一切の相続分（相続権）をはく奪できる「廃除」という制度があります（民法第892条）。ただし、廃除した相続人に子どもがいる場合は、その子どもが代襲相続するので注意しましょう（民法887条）。
相続人の廃除とは、相続の権利を持っている人（相続人）を、相続の対象から除外できる制度です。相続人廃除の申し立ては、被相続人本人しかできません。
つまり、親が子どもを相続人廃除にすることはできますが、相続人である子どもが「親の財産をほかの兄弟に相続させたくないから、兄弟の相続人廃除をする」ということはできません。その場合は、子どもから親に「自分以外の兄弟を相続人廃除にしてほしい」と伝えて、聞き入れてもらう必要があります。




廃除が認められる要件
相続人廃除は、被相続人が希望すれば認められるわけではありません。廃除とするには要件があります。

①被相続人が相続人から暴力を受けたこと
②被相続人が相続人から暴言を吐かれたこと
③その他、相続人による著しい悪行があったこと

これら3つの廃除事由うち、どれか一つでも該当すれば廃除が認められます。
しかし、廃除された相続人は、勝手に相続権をはく奪され不利な立場になるため、家庭裁判所では慎重な判断がなされています。客観的に見て残虐でひどい虐待や悪行が確認できなければ、廃除を認めていません（なお、平成29年度の司法統計によれば、家庭裁判所によって廃除が認められたのは全国で43件程度でした）。
このように、相続人が被相続人に繰り返し暴行があった場合や、社会的立場に影響するような暴言や侮辱があった場合、そして娯楽のために高額な借金を繰り返しては被相続人に返済させた場合など、余程の事情でなければ廃除は認められません。例えば親子で取っ組み合いのけんかをしたとか、感情的に罵りあいをしたとかだけでは認められないのです。廃除の要件を満たすのは簡単なことではありません。録音や録画など、廃除事由を証明できるような証拠が必要です。
相続廃除が認められた場合は、その人は遺留分も失うため、何も相続されません。しかし、相続廃除された人に子どもや孫がいると、相続権は引き継がれます。その人の子どもや孫にも相続されないようにしたい場合は、遺言書にその旨を記載するなどし、対策をする必要があるでしょう。




生前廃除とは
「廃除」は、遺言書の書面で意思表示をする方法以外に、生前に家庭裁判所に廃除の審判を申し立てる方法もあります。もし、遺言で廃除についての記載がある場合、遺言執行者が相続開始後に家庭裁判所に廃除の審判手続きが必要です。
しかし、確実かつ重要な証拠を知る被相続人がいないと、その相続人からどのような暴力・侮辱を受けたのか、具体的なことがわからず、廃除の手続きがスムーズにいかなくなります。こうした事態を防ぐために、どうしても廃除したい相続人がいる場合は、その効果をより確実なものにするために、生前廃除を行うことをおすすめします。




遺言での廃除で気を付けたいこと
遺言による廃除を希望している場合は、廃除事由を証明できるような証拠を残しておきましょう。そして、廃除の要因を詳しく知っている人の協力を経て、遺言執行者として弁護士を指定します。
この場合、最終的に廃除が認められなかったというケースは多いので、万が一のことを考えて廃除が認められた場合（その相続人に子がいる場合は代襲相続にも注意）と、認められなかった場合の遺産の配分などについても遺言書で言及しておくべきです。廃除の意思表示がある遺言書は取り扱いが非常に難しいので、廃除を検討している場合は、あらかじめ弁護士に相談しましょう。

]]></description>
</item>
<item>
<title>銀行の「遺言信託」を利用するメリットとデメリット</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/merit-demerit.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/59</guid>
<pubDate>Mon, 17 Oct 2016 16:06:13 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[

銀行の金融商品のひとつに「遺言信託」というものがあります。担当者から進められることもあるかと思いますが、メリット・デメリットはどのようなものがあるのでしょうか。「遺言信託」について考えてみましょう。


狭義の遺言信託とは
銀行で取り扱う遺言信託
遺言信託することで得られるメリットとデメリット
遺言信託のデメリット
遺言信託のデメリット
遺言信託には手数料がかかる






狭義の遺言信託とは

受益者のために委託者が財産などの管理運用を受託者に任せることを「信託」と言います。遺言で信託を設定することもできます（「狭義の遺言信託」、信託法第3条）。
例えば、唯一の法定相続人が1人で生活できない子どもである場合、相続財産の管理を本人に任せるわけにはいきません。そこで受託者に依頼し、子ども（受益者）に定期的に財産を給付させるという方法が用いられます。
ただ、このような状況になることはごく稀であり、あまり利用されていないのが現状です。




銀行で取り扱う遺言信託
銀行における「遺言信託」は、金融機関の商品で、以下のサービスを行います。

①遺言書作成とコンサルティイング業務
②遺言書の保管
③遺言の執行（または名義変更の代行など、遺産の処分に関する業務）

銀行ではこれらのサービスまで行っており、先に述べた「狭義の遺言信託」とは異なります。
遺言と信託銀行をリンクさせるために、あえて商品名を「遺言信託」にしていますが、最近では信託業務を行っていない都市銀行も「遺言信託」という商品名を使用しています。
銀行が取り扱っている“商品としての遺言信託”は、弁護士や司法書士による遺言書の作成、アドバイス業務と仕事の内容に変わりはありません。すなわち、銀行でなければ遺言信託ができないわけではないのです。




遺言信託することで得られるメリットとデメリット
遺言信託をする場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
遺言信託のメリット
遺言信託を利用するメリットですが、「確実に遺言書を作れる点」が挙げられます。遺言書を作成する場合、守るべきルールがあります。ルールに沿って作成できていない場合、無効になる可能性があるのです。遺言信託を利用すると、弁護士にアドバイスを受けられますので、確実に遺言書（公正証書遺言）を作成できます。また、遺言書の形式不備や改ざんの心配もありませんので、遺言書による相続トラブルを防ぐこともできるでしょう。
銀行の遺言信託のメリットとしては、確実に遺言が執行できるという点が挙げられます。自分が希望する相続が実現するように、サポートしてもらうことも可能でしょう。
しかしながら、遺言書作成とコンサルティイング業務はマニュアルに沿ったものになりやすく、個々の事情まで深く考慮できない可能性があります。
将来起こりうる相続争いまで予測するのは難しく、法律のプロフェッショナルである弁護士によるアドバスには及ばないでしょう。その後相続争いが起きた場合、銀行は紛争に関与できないので遺言執行者になることなく、手を引いてしまいます。争いが起こったら、最終的に弁護士に依頼して紛争解決を図ることになります。
また、遺言書の保管についてですが、公正証書遺言の場合、公証役場で保管されているので銀行に保管してもらう必要はありません。




遺言信託のデメリット
遺言信託の最大のデメリットは、費用がかかることでしょう。銀行の「商品としての遺言信託」は、その費用を算出する際、相続税申告書の中で一番高額になる「相続税評価額」を基準にします。
費用は金融機関によって異なりますが、基本手数料・遺言書の年間保管料・遺言執行時の手数料が発生します。基本手数料・年間保管料は基本的に定額です。遺言執行時の手数料は、遺産総額に一定の割合を乗じて決める料金体系が一般的となっています。また、遺言書に記載している内容の変更を希望する場合、その度に手数料が発生します。
信託銀行などは、遺言者本人がその銀行に預けている資産（預金・投資信託）と、それ以外の資産（不動産・他の銀行の預金・投資信託）で遺言執行手数料に差を付けています。後者の手数料は、より高く設定されているので、遺言信託のサービスを利用する場合は、預金・投資信託をひとつの銀行にまとめた方が手数料の節約になるでしょう。




遺言信託には手数料がかかる
銀行の「商品としての遺言信託」は、その費用を算出する際、相続税申告書の中で一番高額になる「相続税評価額」を基準にします。
弁護士会の旧報酬基準と同程度かそれ以上に設定されているばかりか、最低価格まで設定されているので、遺言書の作成・遺言執行を弁護士に依頼した時の一般的な弁護士費用よりも高額になるでしょう。
それだけではなく、遺言の内容を銀行が把握すれば、資産家の財産状況もわかってしまいます。金融商品の宣伝や融資の勧誘を受ける可能性があるので、銀行の遺言信託には注意が必要です。
一方銀行からは「弁護士を遺言執行者に指定した後、弁護士が死亡したらどうするのか」と問われることもあります。しかし、弁護士が高齢なら遺言執行者を2人以上指定しておけばいいのです。
このように、冒頭で述べた「狭義の遺言信託」を利用せざるを得ないような特殊な事情がない方や、金融商品、投資、節税対策のための事業経営といった資産の運用に関心がない方は「商品としての遺言信託」を利用するメリットはほとんどないと言えるでしょう。
遺言信託自体は銀行のサービスを利用せずに行うことも可能ですので、検討される場合は、ぜひ弁護士にご相談ください。

]]></description>
</item>
<item>
<title>生涯独身で一人暮らしの高齢者の相続はどうなる？親族が面倒を見た場合は？</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/shogai-dokushin.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/48</guid>
<pubDate>Wed, 10 Aug 2016 10:28:21 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[



親族の中に、ずっと独身のまま高齢者になってしまった人がいる場合、親族の誰かが面倒を見ているということもあると思います。
問題は、その人が亡くなってしまった時です。相続財産の処分、葬儀は誰が出すのか、借家に住んでいる場合は明け渡しはどうするのかなど、様々な問題が出てきます。
相続財産管理人の制度もありますが、本人に頼んで包括遺贈の遺言を残してもらうのがベストです。



おひとりさまが亡くなった時の法定相続人は誰になる？
相続者がいないケースでの相続手続
特別縁故者に対する財産分与
包括遺贈を検討してみる






おひとりさまが亡くなった時の法定相続人は誰になる？
生涯独身のおひとりさまが亡くなった場合の法定相続人について、考えてみましょう。
亡くなった人の父親・母親が生きていれば、法定相続人になります。片親だけ生きている場合は、片親が法定相続人です。また、両親が離婚をしている場合も親子関係は続いているので、父親・母親とも法定相続人として認められます。父親・母親が亡くなっている場合は、祖父母が法定相続人です。
両親・祖父母の全員が亡くなっている場合は、独身の人の兄弟姉妹が法定相続人になりますが、兄弟姉妹も亡くなっている場合はその子ども（甥姪）が法定相続人になります。
その他、生涯独身の人が養子縁組をしているケースであれば、養子が最優先で法定相続人となり、両親・祖父母、兄弟姉妹、甥姪が法定相続人になることはありません。
生涯独身で、両親・祖父母・兄弟姉妹・甥姪・本人の養子がいない場合は、法定相続人に該当する人がいない（相続人がいない）ことになります。どのような人がこのような状況になりやすいかというと「一人っ子で両親・祖父母が亡くなっている」「両親・祖父母・兄弟姉妹が全員亡くなっていて、兄弟姉妹にも子どもが一人もいない」といった場合です。
いくら親族だからといってお世話をしていても、法定相続人に該当しなければ、基本的に相続は受け取れないということになります。




相続者がいないケースでの相続手続
上記のように相続人がいない場合、相続手続きはどうなるのでしょうか。相続人の存在が不確かな折（相続人が不在の際も）、相続財産は法人扱いされ、利害関係者ないし検察官の請求によって家庭裁判所（家裁）が選定した相続財産管理人（一般的には弁護士）がその管理を行います。
相続財産管理人が目録を作成して相続財産を管理した上で、相続人がいるかいないかを調査し、被相続人の債権者に弁済を行うなどして、残った財産は国庫に属する流れになります。つまり、相続財産管理人によって財産が清算され、国のものになるということです。法定相続人でない親族が、面倒を見ていたからといって、勝手に財産を処分したり自分のものにしたりすることは許されません。
しかし、面倒を見ていた親族は、亡くなった人の特別縁故者（特別な関係にあった人物）に該当します。詳しくは次項で紹介しますが、亡くなった人の療養看護を行っていた人も特別縁故者になります。よって、この場合でも、独り身のお年寄りのお世話をしている近親者は利害関係者として、相続財産管理人の選任を家裁に要求すべき運びになります。
しかし、その際は相続財産管理人の報酬などの費用として、数十万円～100万円という大金を前もって納める義務が生じます。そして、プラスになる相続財産が存在しなければ、そのお金は返ってきません。
ゆえに相続財産管理人制度の利用者は少なく、近しい人が必要な範囲で最低限の後処理を行って、預金などの相続財産などをそのままにしているというパターンが大半です。




特別縁故者に対する財産分与
特別縁故者になるのは、次の①～③のいずれかに該当する人です。
①被相続人と家計を共にしていた人間②被相続人の看護や世話などを行っていた人間③特別縁故者（被相続者と特殊な関わりがあった人間）
ただし、特別縁故者の立場で財産分与してもらうのであれば、その事を証明できなければなりません。例えば、身の回りの世話をしてきたというのであれば、その事を見て取れる資料を用意しておく必要があります。
そしてこの手続きは多大な期間を要し、実際に分与を享受できるのは、相続財産管理人選定の申し入れから1年以上後になることが考えられます。財産分与の請求期間にも制限があるので注意が必要です。
加えて、家裁は相続財産管理人の考えを参考にしながら特別縁故の内容・程度を審理するため、確実に分与を受けられるという保証はありません。
債権者への弁済を相続財産管理人が完了した際に残った財産があれば、家裁に相続財産の一部または全ての分与を求める事が可能です。




包括遺贈を検討してみる
包括遺贈は、財産内容を指定することなく遺贈ができます。例えば「遺産すべてを、面倒を見てくれた、親族のAさんに遺贈します」といった指定が可能です。
特別縁故者や相続財産管理人の制度は手間がかかりますし、出費もかさむので多くの方が便利ではないと感じるはずです。この制度を使う代わりに、できれば前もって遺言書を作ってもらい、遺贈を行ってもらうとスムーズです。
遺言書にて相続財産全ての包括遺贈（全部を相続させる、という趣旨の遺贈）をしてもらっておくと、包括遺贈人は相続者と同等の義務と権利を有する事になるので、「相続人がいない」という扱いにはならず、周りの人々に苦労をかけなくて済みますし、億劫な処理を行わなくてよくもなります。
ただし、包括遺贈は負債（マイナスの遺産）も遺贈することになってしまいますので、相続責務の引継ぎについては注意しましょう。
一方、一部遺言（財産の一部分だけを遺贈するという趣旨の遺言）に関しては、やはり相続人不存在に関する処理が必須になるので、おすすめできません。
また、相続財産全ての包括遺贈の場合でも、名義変えなどの処理の際には遺言執行者が欠かせませんので、遺言を通して遺言執行者を明確にしておくべきです（明確になっていない際には、家裁に遺言執行者の選定を申し立てます）。
説明してきた通り、相続人がいないと、存外ややこしい手続きに追われる事になります。悔いの無いよう早めに、面倒を見てあげている人と一緒に弁護士に相談すると良いですね。


]]></description>
</item>
<item>
<title>孫への贈与が特別受益の対象になるケースや相続における注意点とは？</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/sikin-enjyo.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/45</guid>
<pubDate>Thu, 14 Jul 2016 15:49:16 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[

親から子ではなく孫に、資金的な援助を行うこともあります。孫が複数人いる場合、どの孫にも平等に援助していれば良いのですが、偏っている場合は不公平さを感じることでしょう。
というのも、被相続人が共同相続人（複数の法定相続人）でない孫への援助を行う場合、「特別受益」にはあたりません。特別受益とは、生前贈与を受けた相続人がいる時に、生前贈与の受領分を遺産相続の際に控除する制度です。生前贈与を孫に行う場合、特別受益が認められないことで、いっそう不平等が発生してしまうでしょう。
例えば、あなたの父親が、あなたの兄の子どもの多額の進学費用を援助していて、あなたの子どもには援助してくれていない場合でも、兄との相続分は同じになってしまうのです。そこで今回は、子ではなく孫に資金援助を行う場合で特別受益になるケースや注意点をご説明します。



孫への贈与は原則として特別受益ではない
孫への贈与が特別受益になる3つのケース
相続人以外でも特別受益とされた例
孫への贈与で注意すること
まとめ






孫への贈与は原則として特別受益ではない
孫や子の配偶者のように、法定相続人ではない人への生前贈与は珍しいことではありませんが、その贈与が過当すぎて、相続財産がほとんど残らないとすれば、他の相続人は不満に思うでしょう。
法定相続人が生前贈与を受けると特別受益に該当する可能性があるのに対し、法定相続人ではない人への生前贈与は特別受益に該当しません。民法における特別受益の規定は、あくまでも共同相続人を対象としているからです。また、法定相続人以外への贈与まで含めて遺産分割するのは、対象が広くなりすぎて相続分の確定に支障をきたします。孫への贈与は特別受益にならないからこそ、トラブルの元になりやすいともいえるでしょう。




孫への贈与が特別受益になる3つのケース
孫への贈与が特別受益になる可能性はゼロではないため注意が必要です。例えば、以下の3つのケースでは、孫への贈与が特別受益に該当する可能性が高いです。
孫が代襲相続人になる場合
被相続人の子は相続順位が第1順位で法定相続人となります。しかし、その子がすでに死亡している場合、子の代わりに孫が相続人になります。これを「代襲相続」といい、法定相続人と同じとみなされます。つまり、孫が代襲相続人になる場合、公平性を維持するために、贈与が特別受益になる可能性があるのです。
ただし、子が亡くなる前に孫へ贈与があっても、相続権を持たない状態ですから、特別受益には該当しません。子が亡くなった後に孫へ贈与された場合に限って、特別受益として扱うことになるでしょう。
孫を養子にした場合
孫と養子縁組をすると、法律上の関係性が「親子」になり、孫も法定相続人とみなされます。法定相続人への贈与は特別受益となるため、孫が養子になった以降の贈与は特別受益になる可能性があります。
事実上は子への贈与にあたる場合
孫への贈与が特別受益に該当しないとしても、贈与の目的が孫の親、つまり相続人に対する贈与を意味する事情も当然にあり得ることです。そのため、「孫への贈与は全て特別受益に該当しない」と一律で判断するのではなく、被相続人の意思も確認した上で、個々の事案で事情を考慮し、実質的には誰に贈与されているのかを判断するべきです。その結果、形式的には孫への贈与でも、実質的には相続人への間接的な贈与だと判断できるようなら、遺産分割協議または調停・審判でも、特別受益と主張することは妨げられないでしょう。




相続人以外でも特別受益とされた例
被相続人から相続人（娘）の夫に土地の贈与があった例で、家庭裁判所が相続人の特別受益とみなして遺産分割するべきとした審判を示したケースがあります。
この件は、相続人夫婦が農家であり、相続人の夫に贈与されたのも農地でした。つまり、生前から農業を手伝っている相続人に対し、農地を与えて謝礼する意図があったものと考えられるのですが、相続人の夫に贈与したのは、夫をたてるべきだと判断したからと推測できます。
このように、実際は相続人以外への贈与でも、相続人と親族関係にある者であれば、実質的には相続人に対する贈与と判断されることもあります。
家庭裁判所は、相続人が形式的な贈与の対象者ではなくても、その贈与によって相続人が利益を受け、相続人同士で不公平が生じているときは、背景にある贈与の経緯や性質などを考慮し、特別受益として遺産分割をするべきという趣旨の判断を示しています。




孫への贈与で注意すること
孫への贈与を考えている人は、以下の2点に注意してください。
法定相続人の遺留分を侵害しない
遺産分割によって遺留分が問題になるケースでは、生前贈与が遺留分の算定に含まれることもあります。相続開始前1年間の贈与が対象ですが、被相続人と孫の双方が遺留分を侵害すると知りながら行った贈与は、相続開始前の10年間が対象となります。財産の大半を孫に生前贈与してしまうと、遺留分が侵害されたとして、法定相続人から遺留分侵害額請求が行われる可能性があるでしょう。
もし、相続人である子が被相続人である父親より先に亡くなっている場合、孫が相続権を持ちます。
贈与税や相続税の対象になることがある
生前贈与を孫に行う場合、最低限必要とされる入学金や学費、生活費は贈与税の対象外となります。教育資金の一括贈与制度を利用すれば、1人につき1,500万円まで非課税で贈与が可能です。
しかし、孫の前年の合計所得が1,000万円以下であること、23歳以上になると非課税の範囲が限られること、在学中でなければ30歳で制度の対象外になることなどの要件があるため注意が必要です。
また、毎年の贈与（暦年贈与）の場合も、年間110万円以内なら非課税ですが、非課税枠を超えて贈与をしてしまうと、相続開始前3年以内に行われた贈与は、相続財産とみなされ、課税対象になります。




まとめ
子ではなく孫に資金援助を行うケースは非常に多いですが、「特別受益になるか否か」で孫と法定相続人との間で揉める例は少なくありません。
生前贈与であっても、相続が始まった時に相続人が遺留分を主張する可能性があるため、バランスを考慮して援助することが大切です。孫への贈与や相続税対策でお困りの方は、専門家である弁護士にご相談ください。

]]></description>
</item>
<item>
<title>実家を生前贈与する場合の問題点と名義変更の方法について</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/chonan-mondaiten.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/42</guid>
<pubDate>Thu, 14 Jul 2016 14:54:36 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[

「相続時に兄弟間でもめることがないよう、先に長男に実家を譲っておきたい」と考える人もいるかもしれません。長男に実家を残すという点では有効ですが、これは生前贈与となります。相続開始後、ほかの相続人から特別受益として問題にされたり、遺留分侵害額請求をされたりする可能性もあります。
「相続で争い事がおきないように…」と、生前贈与を考えても、かえって火種になることもあるので、よく考えることが大切です。長男の家族に老後の面倒を見てもらいたいという理由がある場合は、ほかの相続人にその旨を理解してもらいましょう。
今回は、実家の生前贈与の名義変更の方法や必要となる税金や費用、考慮しておきたい問題点について解説いたします。



実家の生前贈与の名義変更の流れ
名義変更に要する税金や費用
実家の生前贈与で相続分が減る可能性もある
長男以外は遺留分侵害額請求ができる
大きな生前贈与には相続時精算課税制度
まとめ






実家の生前贈与の名義変更の流れ
実家を長男など子どもの名義にすることで、生前贈与することになります。必要な手続きは、二つあります。
１．贈与契約書を作る
贈与契約は、口約束であっても契約は成立します。しかし、口約束の場合は前言撤回されてしまう可能性があり、後々に言った言わないの堂々巡りの議論になってしまうことも考えられます。そういったトラブルを防ぐためにも、事前に贈与契約書を作成しておきましょう。
贈与契約書を作っておくことで、所有権移転登記をする際にも活用できます。贈与契約書は、「登記事項証明書」を確認して間違いのないように土地の登記内容について書き記しましょう。「登記事項証明書」は、法務局で取得することができます。
２．登記の手続き
生前贈与の登記手続きに要する書類は、おおむね以下の通りです。

・贈与契約書・固定資産評価証明書・印鑑証明書と実印・以前の登記済み権利証または登記識別情報通知書・運転免許証などの本人確認書類

また、現住所が現状の登記簿の記載と異なる場合は、上記に加えて住民票の写しが必要となります。
登記の手続きには必要な書類が多くあり、さらに労力及び時間がかかります。そのため大半の方は、司法書士に依頼します。司法書士に依頼することで、必要な書類なども不備なく準備してもらえます。
以上が、被相続人と相続人同士で行う場合に必要な手続きです。ただし被相続人が遠方に住んでいたり、入院しているといったケースも考えられます。
そういった場合に必要なこととして、代理人を立てておくことです。現在の所有者の判断能力などに特段問題がないとしても、将来相続人同士で言い争いが起こらないように、しっかりとした代理人を立てておきましょう。可能であれば弁護士や司法書士に依頼するなどして、適切な契約書を作成しておくことが望ましいです。
特に所有者が認知症である場合は、慎重に対応していく必要があります。ケースに合わせて、後見人や保佐人、補助人を立てて進めることが想定されます。
後見は、認知症や知的・精神障害などにより判断能力が欠けている状態について、家庭裁判所の審判を経て、本人をサポートする成年後見人を選任する制度です。
ただし、被後見人の居住用不動産を処分するためには、必ず家庭裁判所の事前の許可が必要となるため、後見制度での生存贈与は基本的に難しい状況です。
一方で判断能力がある程度残っているケースでは、家庭裁判所の審判を受け、保佐人、補助人という制度を使って進めていきます。本人の自己決定権を保護しつつ、一定の範囲内で保佐人、補助人に代理権や同意見が与えられますが、実家の贈与という重大な問題であるため、弁護士などに相談しながら対応することをおすすめします。




名義変更に要する税金や費用
財産分与による名義変更を除き、不動産の名義変更を行うには主に4つの税金がかかります。
１．不動産所得税
名義変更後の所有者に対する税金が、不動産所得税です。税額は、不動産の固定資産税評価額に所定の税率をかけて計算します。
2．名義変更登記・登録免許税
通常名義変更は司法書士に依頼するため、その報酬を考えなければなりません。また、登記の手続きの際に課される国税もあります。登録免許税は、不動産の固定資産税評価額に2％の税率をかけて求めます。相続の場合の税率は0.4％であり、各種の免税措置があります。
3．印紙税
贈与契約書の作成時、契約書に貼らなければならない印紙があるため印紙税がかかります。印紙税は契約書に記載がなければ200円、記載がある場合はその金額となります。
4．贈与税
贈与税は、受ける人と贈与する人の関係で2種類の税率があります。直系尊属から20歳以上の子どもや孫への贈与では、特例税率があり、それ以外では一般税率が課されます。
実家を生前贈与する場合は、いくつか注意点があります。次の文章では、具体的な問題点についてみていきましょう。




実家の生前贈与で相続分が減る可能性もある
生前贈与によって長男に実家を渡すと、遺産分割の際に、長男以外の相続人から特別受益にあたると主張されてしまうかもしれません。
ちなみに特別受益とは、相続人が被相続人から受けた特別の利益のことを表します。相続は一般的に、法定相続人が法定相続分に応じて遺産分割をするのが原則です。しかし、一部の相続人が特別に優遇を受けているケースでは、各相続人間の公平をはかるために優遇されていた相続人の相続分を減らすことを認めるのが、特別受益の考え方になります 。
特別受益として認められた場合でも、生前贈与された自宅は相続財産に含まれませんが、相続分の計算においては自宅を含めた合計額が使われます（特別受益の持ち戻しといいます）。
長男の相続分は、自宅の価額を控除することになり、その結果マイナスになってしまうと、長男は相続で何も受け取ることができなくなります。ただし、自宅は相続財産に含まれていないので、相続分がマイナスになったとしても、長男が自宅を差し出すようなことにはなりません。
また、長男への生前贈与に相続の趣旨がなく、自宅を完全に外した遺産分割を望むのであれば、持ち戻しを免除するように取り計らうことも可能です。その際は、遺言書を書くなら遺言書に、遺言書を書かないとしても書面として残る形にしておきます。
なお、持ち戻しの免除があったところで、長男以外の相続人が持つ遺留分までは侵害できません。




長男以外は遺留分侵害額請求ができる
自宅以外の主だった財産がないときは、長男に自宅を生前贈与することで、長男以外の相続人が何も受け取れなくなり、遺留分を侵害していることになるため、長男に対して遺留分侵害額請求をする可能性があります。
そうすると、遺留分によって自宅は長男と他の相続人による共有状態となってしまいますが、長男が共有状態を望まないときは、遺留分に相当する金額を他の相続人に支払うことで解消できます。
遺留分侵害額請求は相続開始前の1年間に行われた贈与の他、遺留分を侵害すると知って行われた贈与なら、相続開始の1年以上前であっても可能であることから、仮に長男が相続放棄をして相続人から外れても状況は好転しません。
したがって、長男が遺留分の侵害に対処するだけの資金を用意できる前提で、自宅を生前贈与しないとトラブルの元です。




大きな生前贈与には相続時精算課税制度
生前贈与には贈与税がかかり、贈与税は基礎控除が年間110万円しかなく税率も高いため、金額（価額）の大きい財産を生前贈与してしまうと、相続税よりも税金面で不利を受けます。これを理由に生前贈与を控える人が多かったのですが、相続税の特例として相続時精算課税制度があるので検討してみましょう。
相続時精算課税制度では、60歳以上の親や祖父母が、20歳以上の子や孫に生前贈与をする場合、2500万円までの贈与で贈与税を非課税とする代わりに、相続財産へ生前贈与分も含めて相続税を計算する制度です。つまり、生前に行われるのであくまでも贈与ですが、実質的には相続を生前に行うような制度になっており、生前贈与がしやすいと言えます。




まとめ
以上、ここまで説明した内容は実家の生前贈与を行ううえでの基本的な流れとなります。
ご実家の贈与にあたり、兄弟や相続人間で争いがおきないように事前の準備をしておく必要があり、税金の問題もあります。そのため様々な事情に合わせて、適切な選択肢を検討していく必要があります。
可能であれば弁護士など専門家のアドバイスを受けて、ふさわしい解決策を見つけていくことが望ましいでしょう。

]]></description>
</item>
<item>
<title>自分以外の兄弟が親の生前にまとまった額を受け取っていた場合の相続は？</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/seizen-souzoku.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/41</guid>
<pubDate>Thu, 14 Jul 2016 14:50:30 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[父親が亡くなる前に、自分以外の兄弟姉妹が、結婚費用や開業資金を出してもらっていた場合「相続が兄弟姉妹で平等に分けられるのは納得いかない」と感じる人も多いのではないでしょうか。
今回は、姉が結婚費用200万円、兄が開業資金900万円を受け取っていて、自分はそういった援助を受けていないという想定で考えてみたいと思います。
遺贈や生前贈与は特別受益の可能性
法定相続分は、兄弟姉妹（被相続人の子）であれば均等ですが、共同相続人の中に、遺贈や特定の生前贈与を受けた人がいるときは、特別受益として相続分の計算が変わってきます。
民法第903条による規定では、「遺贈」と「婚姻・養子縁組・生計の資本としての生前贈与」を特別受益としています。特別受益がある人の相続分は、相続財産に特別受益の価額を加えた総額を、法定相続分に分割して特別受益を控除した金額です。
つまり、特別受益がある人は相続分が少なくなるので、特別受益の認定が大事になってくるわけです。
特別受益の要件
法文上での特別受益は、「遺贈」と「婚姻・養子縁組・生計の資本としての生前贈与」ですが、遺贈や生前贈与が行われた背景・事情や財産全体に対する影響も考慮されます。というのも、姉が受け取った結婚費用200万円は、生計の資本として受け取ったのか、結婚に伴う一時的な費用（挙式費用など）として受け取ったのかで、財産的性質が変わってしまうからです。
仮に遺産が3000万円ある状態で、1割に満たない200万円が姉の挙式費用に使われたとしても、挙式費用を親が出してあげるのは珍しいことではないですし、特別受益にならないほうが多いと思われます。
しかしながら、兄の開業資金900万円については、遺産に対する割合も大きく生計の資本として受け取ったことが明確ですので、特別受益と認定されるでしょう。その場合、相続財産は3000万円に特別受益900万円を加えた3900万円とみなされます。
兄、姉、あなたの3人で3900万円を分けると1人1300万円ですが、兄は特別受益900万円を控除され400万円が相続分です。
特別受益は認定されにくい
寄与分においては、寄与分を定める処分の調停・審判が独立して存在しますが、特別受益においてそのような具体的手続は完備されていません。したがって、遺産分割調停・審判のような他の手続きで特別受益の存在を主張していくことになります。
ところが、特別受益は記憶が曖昧、何も証拠がないなど当時の記憶頼りも多く、こうした事情で、特別受益は1割程度しか認められていないことが、司法統計によって示されています。特別受益だとする根拠を具体的に証拠で示さない限り、特別受益の主張は難しいということです。
被相続人は持ち戻しの免除が可能
特別受益があると、相続財産に特別受益の価額を加えて（持ち戻しといいます）、相続分を計算することになりますが、被相続人から特別受益に該当しないとの意思を表明することも可能です。
その場合、持ち戻しは免除され、特別受益として扱われないことになりますが、遺留分を侵害している部分までは、効力を与えることはできません。]]></description>
</item>
<item>
<title>障害児の親が面倒を見る家族・兄弟に全財産を相続することは可能？</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/shogai_souzoku.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/33</guid>
<pubDate>Wed, 11 May 2016 11:29:46 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[

子どもに障害があり、1人で生活することが難しい場合、両親または兄弟でサポートしていくことが必要になります。そして、サポートする人には負担がかかるため、相続を多く遺したいという気持ちが働くことでしょう。
父親が亡くなった場合、母親が生きていれば母親が全額を、母親が亡くなっている場合は面倒を見る兄弟が全財産を相続することは可能なのでしょうか？
今回は、障害のある子どもの面倒を見ている家族に全財産を相続する方法について、解説します。


条件付き遺言とは
条件付き遺言の注意点
遺言信託とは
成年後見制度の利用
障害のある子どものために






条件付き遺言とは
自分の希望通りに相続を行うには、遺言を残すことが有効です。遺言の中でも「条件付き遺言」という形式で残すことが望ましいでしょう。
具体的には「妻が生きている場合には妻に全財産を、妻が亡くなっていたら（障害のある次男の面倒を見る）長男に全財産を相続させる」といった文面になります。さらに、「長男が結婚している場合に限り」「長男が家業を継いでくれた場合に限り」といった条件を付けることも有効です。
しかしながら、内容が抽象的すぎると条件を満たしているか判断しにくくなってしまいます。実務的なことを考えると、抽象的な条件は加えないほうが良いでしょう。




条件付き遺言の注意点
「障害のある次男の面倒を見てくれる長男に全財産を…」としたい場合には、面倒を見るというだけでは抽象的すぎるといえます。施設に預けて経済的援助をするだけでいいのか、自宅で日常的に世話をして欲しいのか、面倒をみるにも様々な程度や段階があります。
また、面倒を見るか否かは将来に向かって発生する事柄であり、相続開始の時点で長男が条件を満たしてくれるかは不明です。この条件の場合、面倒を見るかどうかに関わらず全財産が長男に譲渡されることになるので、財産目当てで口だけの了承をして、行動が伴わないことも考えられます。
今回のように「障害のある子どもの面倒を見る」という条件を付ける場合、いきなり条件付き遺言という形を取らずに、事前に兄弟としっかりと話し合って条件の内容をより具体的に記載する準備をしたほうが良いでしょう。




遺言信託とは
遺言信託とは、委託者（親）が遺言を通じて信頼できる受託者（信託銀行など）に自己の財産を託し、目的に基づいて受益者（子）のための財産を管理・処分をする制度のことです（信託法第３条）。
信託銀行等の金融機関による「遺言信託」においては、財産の管理・処分に留まらず、遺言書の作成や遺産分割業務の代行等のサービスを含めた商品のことを意味します。
具体的には、「親が亡くなった後に相続財産を信託銀行に預ける手続きをしておき、そこから毎月一定額を障害のある子どもに給付する」といった活用方法があります。障害や認知症、年齢が若すぎて財産管理能力に乏しい相続人がいる場合に利用される制度です。
遺言信託のメリットとしては、大手金融機関に遺言を託せるという点が挙げられます。確実に遺言が執行される安心感がありますし、自分の意志を反映できることも魅力です。
その一方でデメリットもあります。それは、遺言信託には下記の費用がかかるという点です。
・契約時の基本手数料・遺言書の年間保管料・遺言執行の手数料
一般的に、基本手数料・年間保管料については定額の設定となり、遺言執行の手数料については遺産総額によって決まる料金体系となっています。その他、遺言書の内容を変える場合には、その度に手数料が必要になるなど、ルールがあるので注意が必要です。
また、遺言信託に自身の要望を全て盛り込めたとしても、遺された家族が揉めてしまう可能性もあります。家族のことをしっかりと考えて、トラブルにならないような内容にしたいですね。



成年後見制度の利用
兄弟にも家庭があり、障害のある子どもの面倒を見てもらうことが心苦しい状況もあります。親として障害のある子どもの将来が心配な場合、生前に親族以外の第三者の成年後見人を見定めておく「成年後見制度」を利用するという選択肢もあります。そうすることで、兄弟などに全財産を相続させるのではなく、障害のある子ども自身に対して全財産を相続させることも可能となります。
成年後見制度を利用するには、成年後見人を選ぶ必要があり、家庭裁判所への申立て手続きを行うことになります。そのため、成年後見制度利用を希望する場合、弁護士に相談・依頼することでスムーズに進めることができます。
成年後見制度の費用ですが、まずは家庭裁判所への申立て費用が必要です。そして、弁護士に相談・依頼する場合はその費用も必要になります。成年後見制度を利用していく場合は、成年後見人への基本報酬（月額2万円～6万円程度） も必要です。ただし、親族が後見人等になり基本報酬を辞退した場合、報酬は不要になります。




障害のある子どものために
障害のある子どもに財産を利用してもらうために、条件付き遺言・遺言信託・成年後見制度という手段を紹介しましたが、一概にどれがおすすめとは断言できません。子どもの障害の程度や相続する財産の金額や兄弟間の親密性など、置かれている個別具体的な事情によって変わってくるからです。
問題が起きないように遺言書を作成するのは難しいことですので、一人で悩まずに弁護士のアドバイスを受けて、子どものために最良と思える選択をしてください。


]]></description>
</item>
<item>
<title>事実婚のパートナー（内縁の夫・妻）がもしもの時に相続はどうなる？</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/minyuseki_souzoku.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/31</guid>
<pubDate>Wed, 11 May 2016 11:19:22 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[

数十年、夫婦のように過ごしているものの、事情があって入籍はせず事実婚という形式をとっているカップルは少なくありません。このような場合、内縁の夫婦という関係になりますが、相続はどうなるのでしょうか。内縁の配偶者と相続について考えてみましょう。


事実婚の定義やメリット・デメリットは？
事実婚の相続について
まとめ






事実婚の定義やメリット・デメリットは？
そもそも、事実婚とはどのようなことなのでしょうか。定義やメリット・デメリットについて、解説します。
事実婚の定義

事実婚とは、婚姻届を役所に提出せず、夫婦として生活することです。婚姻届を提出しないため、夫婦の戸籍が作成されることはありません。夫婦はそれぞれの実家の戸籍のままとなり、お互いに結婚前の姓を名乗ることができます。
同じ戸籍ではないものの、夫婦としての権利・義務（※）は発生しますし、結婚式を挙げ、周りに夫・妻として紹介することに問題はありません。※貞操義務（パートナー意外と性的な関係を持たない）、同居（特別な事情を除く）、生活面での協力（生活費・養育費の分担）など
事実婚のメリット・デメリット
事実婚は、婚姻届を出す必要がなく、戸籍を変更する必要がありません。そのため、実家の戸籍に籍を置き続けることが可能です。苗字を変える必要もなく、夫婦別姓で生活することができます。これらの点は、事実婚のメリットと捉えられています。
自動車の免許証や銀行などで、氏名変更の手続きを行う必要もありません。また、パートナーの親族と姻族関係にならないため、パートナーの親族と関わりたくない場合にも有効です。
職業的な理由などで独身であることが求められる場合、一旦は事実婚という形にし、徐々にふたりの関係を周囲に浸透させていことができる点も、メリットのひとつと考えられます。
事実婚のデメリットは、法律上の夫婦関係が認められない点です。パートナーの法定相続人になれないため、遺産相続ができません。
ふたりの間に子どもが誕生した場合にもデメリットがあります。子どもは母親の戸籍に入るので、法的な父子関係は発生せず、父親の姓を名乗ることもできません。
父子関係を結ぶには「認知」の手続きが必要ですが、親権は母親になります。親権を父親に変更することは可能ですが、親権を認められるのは母親・父親のいずれかになり、ふたりで親権者になることはできないのです。そのほか、所得税の配偶者控除制度や、相続税の配偶者税額軽減が利用できない点もデメリットです。




事実婚の相続について
事実婚をした夫婦は内縁関係となります。内縁のパートナーは法律上の配偶者に該当しないので、どれだけ親密な関係で一緒に財産を築き上げたとしても、形式的には他人ということで相続の権利が認められていません。内縁のパートナーに相続財産を譲り渡したいと考えている場合には、「婚姻届を提出する」「特別縁故者の制度を利用する」「遺言書を残す」といったことが必要になります。
婚姻届を提出する
婚姻届の提出、つまり一般的な結婚（入籍）の形式をとることにより相続権が認められます。言葉にすれば簡単ですが、内縁関係にある状態のふたりにとっては何かしらの事情によってこれができないことも多いはずです。「相続権がなければ財産分与をすればいい」と思うかもしれませんが、財産分与請求権も法律上の夫婦にあたえられた権利であるため（民法第786条）、内縁のパートナーが行使できる権利ではありません。
特別縁故者の制度を利用する
内縁関係があった場合、家庭裁判所に特別縁故者の申し立てをして認められることで、被相続人の財産を受け取ることができます（民法958条の3）。もっとも、被相続人に子供や兄弟などの法律上の相続人が1人でもいる場合には、特別縁故者としては認められないため注意が必要です。
生前贈与をする
生前贈与は、贈与する人と贈与される人の関係を問いません。事実婚のパートナーにも、問題なく贈与することができます。
ただし、年間の贈与額が110万円を超えると、受贈者は贈与税を申告しなくてはならず、注意が必要です。また、生前贈与しきれず財産が残ってしまった場合、パートナーは受け取る権利がありません。生前に贈与以外で財産を残したい場合、「遺言書を残す」「生命保険の受取人をパートナーにする」という方法もあります。
遺言書を残す
遺言書における財産分与は、相続人以外の他人であっても有効性が認められれば財産を譲ることができます。
ただし「内縁の妻に全て財産を譲る」との旨の遺言書を残しても、被相続人に法律上の相続人がいると一定の遺留分が認められているため、全財産を譲ることは難しい可能性があります。事前にそれを考慮した内容にしておくと、後々の揉め事も少なく済むはずです。




まとめ
事実婚のパートナー（内縁の夫・妻）に、もしものことがあった場合、事前に対策をしておかないと財産を残すことはできません。なぜなら、事実婚は法的な夫婦と認められておらず、法定相続人になれないからです。
事前対策としては、生前贈与や遺言書の作成が効果的です。事実婚にはメリット・デメリットがありますが、相続に関してはデメリットが大きいため、元気なうちにパートナーと話し合っておきましょう。
相続や遺言書について、自分自身で手続きを行うのは手間がかかりますし、難しい部分もあります。確実に希望の相続ができるように、法律のプロである弁護士にご相談ください。

]]></description>
</item>
<item>
<title>遺産分割調停が不成立になると「遺産分割審判」になる？</title>
<link>https://murakami-law.org/inheritance/info/p/isanbunkatsu_fufuku.html</link>
<guid isPermaLink="false">https://murakami-law.org/inheritance/info/p/27</guid>
<pubDate>Tue, 19 Apr 2016 13:23:33 +0900</pubDate>
<description><![CDATA[

遺産分割が当事者間での話し合いによって円満にできればいいのですが、残念ながら上手くいかない場合もあります。その場合は家庭裁判所の遺産分割調停へと進むことになるでしょう。しかし、その調停でも解決できなかった場合はどうなるのでしょうか。遺産分割の話し合いの流れから確認してみましょう。


遺産分割における話し合いの流れ
遺産分割調停と遺産分割審判は何が違う？
遺産分割審判の注意点






遺産分割における話し合いの流れ
１、遺産分割協議

遺産分割を行う場合、まずは相続人同士で話し合いをすることになります。これを遺産分割協議といいます。
遺産分割協議をすることでスムーズに合意できればいいのですが、現実的には感情論で話がこじれたり、話し合いに参加したがらない相続人が出たりすることも多いようです。遺産分割協議の成立は相続人全員の合意が前提になるため、相続人の誰かが内容に不服を感じて不同意になった場合、不成立になります。
不成立になる時は「相続人同士で話し合ったけれど、これ以上は話をしても全員が合意することはないだろう」という状況になっていることが想定されます。不動産の相続方法や寄与分・特別受益などで揉めてしまうと、不成立になる可能性は高いでしょう。
また「何度も調停を実施しているのに、全く参加してくれない相続人がいる」という場合も、不成立になることが考えられます。全員の合意が得られない場合、遺産分割協議は不成立となることを覚えておきましょう。
２、遺産分割調停の申立て
遺産分割協議では話がまとまらない場合、次の段階として家庭裁判所に遺産分割調停の申立てをすることになります。話し合いへの参加を拒んでいた相続人には、家庭裁判所から呼び出し状を送付してもらうことも可能です。
遺産分割調停では、家事審判官1人と調停委員2人が各相続人の意見や希望する分割方法を丁寧に聞いたうえで、第三者的な観点からもっとも平等とされる解決案や落としどころを提示してくれます。
ただし、この提示された調停案に従う必要はなく、相続人同士が歩み寄りできなければ調停は不成立になります。
３、遺産審判手続
遺産分割調停でも不成立になった場合には、家庭裁判所で遺産審判手続をすることになります。調停不成立の際には自動的に審判手続に移行するため、改めて申立てをする必要はありません。
審判手続では、今までのように相続人同士の話し合いによる合意を目指すのではなく、一般的な民事訴訟のように各当事者が自分の主張と根拠になる証拠を提出し、それに基づいて裁判官が客観的にどちらの言い分に正当性があるか判断をしていくことになります。
こうした過程を経て審判された家庭裁判所の決定には強制力が認められるため、分割方法や割合に納得できない相続人がいたとしても家庭裁判所の決定に従わなければいけません。ただし、当該審判の決定に不服がある相続人は2週間以内であれば即時抗告をすることができ、高等裁判所で再度審理してもらう権利は認められています。
このように遺産分割は協議→調停→審判の流れで進行し、統計的には調停と審判で6回から10回の期日に参加する必要があり、1年～2年以内に結論が出ることが多くなっています。




遺産分割調停と遺産分割審判は何が違う？
「遺産分割調停」が不成立になった場合に「遺産分割審判」へと進む点は、前述したとおりですが、何が違うのかもう少し詳しくご説明します。
遺産分割調停は話し合うことが基本です。調停委員2名が間に入って、話を進めていきます。調停委員が話を聞いてくれるため、主張を訴えやすく、立証資料は必須ではありません。
一方で、遺産分割審判は、審判官が遺産分割方法を指定します。調停委員が間に入ることはありませんし、当事者が参加していなくても遺産分割方法を決められるので、相続人の誰かが参加を拒否し出席しなくても進められます。
審判の場合、たとえ当事者が「納得できない」と言っても、審判官が法律に則って遺産分割方法を決定しますし、結果には強制力があります。審判員が、遺産となる家の競売命令を出した場合、反対する相続人がいても競売となってしまう可能性があるので、しっかりと準備し対応することが大切です。主張したいことがあれば、資料などの提出が必要ですので、弁護士などの専門家を頼ることも検討しましょう。




遺産分割審判の注意点
遺産分割で揉めやすいのが不動産の分割方法です。相続人同士の話し合いで解決する場合には、相続人の1人が単独相続して他の相続人に代償金を支払う方法（代償分割）がベターな選択肢のひとつとされています。
しかし遺産分割審判の場合には、もっとも客観的公平性が担保されることを根拠として、競売によって売却した代金を分配する方法（換価分割）が選ばれることが多いのです（家事事件手続法194条）。
通常、不動産売却の場合には時間をかけて見積もりを比べたり価格の検討をしたりしますが、競売の場合には相場よりも安い売却金額で落札されてしまう可能性が大きいことが問題点になります。すなわち、不動産の分割で揉めた場合に審判手続での決定を待つことは、相場よりも安い売却代金にしかならず、相続人全員が損をしてしまうのです。
不動産の遺産分割の場合には、特別な事情がない限り、審判手続に移行する前の調停段階で歩み寄ったほうがお互いのためになると言えそうです。

]]></description>
</item>
<lastBuildDate>Wed, 10 Sep 2025 22:08:43 +0900</lastBuildDate>
</channel>
</rss>